最後の令呪
最後の令呪
ケイネスが地面を見下ろすと、ランサーとセイバーがしのぎを削り合っていた。、
最早なすすべのないケイネスは、衛宮切嗣に言われるままに契約を遂行した。
「ランサーに命ずる。撃て、ホクロビームッ!」
戦闘中のランサーに突然令呪が発動した。
「ホクロビームッ!!」
ビカーッ!!
言いたくもない必殺技を叫ばされたランサーの黒子から、眩いばかりの光線が発射された。その強烈な光は、彼方にある船の残骸も一瞬で蒸発させる程だった。
「今だ、舞弥」
切嗣の言葉を受けて、舞弥は事前に用意していた反射鏡をビームの斜線上にセットした。鏡に反射されたビームは、狙いを外す事無く、ケイネスとソラウを吹き飛ばした。
「ぎゃあああっ!」
スペルゲン作戦、大成功の瞬間だった。
令呪を使い切った事でマスターからの魔力供給が無くなった上に、残された力をホクロビームで使い切ったランサーは、段々と姿を希薄にさせていった。
「うおおおっ! 貴様達も笑われてしまえっ!」
それが、ランサーの最期の言葉だった。
戦いそのものが消失すると、セイバーは切嗣を睨みつけた。
「これは一体、どういう事なのです!?」
切嗣は、セイバーに心情を淡々と語った。
「僕はね、やっぱり英雄だったらビーム位は出せるべきだと思うんだ」
セイバーは、呆れた。頭のくせ毛がだらしなく垂れ下がる程に。
「エクスカリバーみたいに、剣から発射するのは邪道だ。やっぱりビームは己の身体から発せられるべきだ」
セイバーは、理解した。切嗣とは絶対に理解し合えないと。
* * *
アーチャーとの最終決戦。セイバーが攻めあぐねていると、そこに切嗣が現れた。
「ま、まさか・・・・・・」
令呪を使おうとしている切嗣を見て、セイバーは戦慄した。脳裏に、ランサーの最期の姿が映る。
「目からビームを出せとか言うのですか?」
そう思った次の瞬間、切嗣が命令した。
「アホ毛スラッガーだ!」
切嗣が命令すると、セイバーの頭部からくせ毛が切り離されて宙に浮いた。
続いて切嗣は、最後の命令を発動させた。
「アホ毛スラッガーで、聖杯を切れ!」
高速回転したアホ毛が、聖杯を正確に両断した。
「な、なんて命令をするんで・・・・・・」
全部言い終わる前に、セイバーはあの丘へと返されたのだった。
完
[後書き]
今日は、練馬です。
正月を使って、軽く一発ネタを書いて見ました。
感想、一応募集しています。
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