『中国拳法の真髄』

『中国拳法の真髄』

 ここは、柳洞寺の地下にある大空洞。
 桜をライダーに任せて、俺は言峰と対峙していた。
 これから生まれようとするモノを阻止しようとする者と祝福しようとする者。二人の対決は最早避けられなかった。
 徒手の言峰は、中国拳法の構えをとった。なんでも、八極拳という拳法らしい。
「よぉ〜〜し、いくぞ〜!」
「え?」
 おおよそ言峰らしくない言葉を聞いて、俺は一瞬固まった。その隙を見逃すような言峰ではなかった。
「吹っ飛べー!」
 俺に掴みかかった言峰は、洞窟の壁へと俺を叩きつけた。
「くっ」
 なんとか受身を取った俺は、言峰に向かって殴りかかった。俺の攻撃を、言峰は両腕でガードした。
「うざいよー!」
 そう言って言峰は、肘打を仕掛けてくる。
「ふぅーーーーーいっ!」
 奇声とともに繰り出された攻撃をかわした俺は、言峰の顔面を殴り飛ばした。
「こんにゃろー!」
 怒声をあげて言峰は立ち上がった。
「どかーん!!」
 言峰の踏み込みによって、地面が激しく震えた。
 飛び上がって回避した俺に向かって、言峰の跳び蹴りが炸裂した。
「連環腿!」
 連続して蹴りを食らった俺は、地面に叩きつけられた。
「このっ!」
 起き上がりざまに、俺は言峰に蹴りを入れようとした。
「快心のぉ! 一撃ーっ!!」
 見透かしたかのように、言峰のカウンターが俺に炸裂した。
「ぎゃあ!」
 とどめの一撃を受けて、俺は地面に転がった。
 言峰は、にっこり笑いながらガッツポーズを取った。
「十年早いんだよーっ!」
 薄れいく意識の中で、俺は思った。お前、一体誰から八極拳を習ったんだ?
 それが、俺の最期の思念だった。

END

[後書き]
MeltyBlood ReACTをプレイして、最初に思いついたネタがこれだったりします。八極拳つながりってだけですね。
感想、一応募集しています。

  • 戻る