FERRARI641/2徹底解剖


 

 

ディフーザーです。

そもそもディフーザーとは何か?というと、車の後部の底面を斜めに上げたパーツのことです。
ディフューザーは、レーシングカーのダウンフォースを発生させる重要なデバイスであり、
現在でも、各チームが神経質になって隠そうとするのが、このパーツです。

1983年にそれまでのベンチュリーカーを規制するために、、フロントタイヤ後端からリアタイヤ前端までの
車の底面を真っ平らにしなければならないという、いわゆる「フラットボトム規制」が発効しました。
ここで、「リアタイヤ前端まで」というところがポイントで、リアタイヤの前端より後ろは、
自由にデザインしていいということで、この規制の穴を抜けて、1985年にロータス95が初めて導入しました。

 

さて、前置きが長くなりましたが、641/2のディフューザーについてです。
極めてシンプルな形となっています。4枚の大きなスプリッタープレートで気流を分けています。
銀色の部分は、エンジン排気管の出口です。ここにも補助スプリッターが、1枚ずつ付いています。

641/2のディフューザーで特筆すべきなのは、ディフューザー上部に見えている赤い部分です。
ディフューザーの上に、更にエンジンカウルでも跳ね上げを形成していました。
某雑誌が行った風洞実験では、ダウンフォース発生と同じに、
エンジンカウル内の空気抵抗の軽減にも繋がっていたそうです。

 

ディフューザー内にエンジン排気管を取り付けるのは、この時代のトレンドでした。
少しでも多くの空気をディフューザーに流そうという思想です。
しかし、アクセルオン・オフで、リアの安定感が変わるために、
次第にディフューザー上部へとエンジン排気管の配置を変えるようになってきました。

現在では、サイドポンツーンの上部からエンジン排気をする、「上方排気」が主流です。
しかし、マクラーレンなどは、近年まで、ディフューザー内排気を続けていました。

 

ちなみに、ディフューザー規定は、1994年スペインGP以降、「リアタイヤ車軸まで(車体中央部は除く)」となりました。
1994年、サンマリノGPのA=セナの死亡事故を受けた結果でありました。
1983年のフラットボトム規制も、前年ベルギーGPのG=ヴィルヌーヴの死亡事故が影響しています。