陸奥国へいく人

目的は、角館の武家屋敷訪問です。
標題は、枕草子「はるかなるもの」の書き出し「陸奥国(みちのく)へ行く人、逢坂越ゆるほど」から考えました。


1.秋田新幹線「こまち」

秋田に行ったのは、中学3年の時の修学旅行で、十和田湖と環状列石古墳を見に行った時が最後です。
秋田県のほとんど青森・岩手寄りで、海岸線には行ったことがありませんでした。

しかし、ここ最近気になっていたのは、角館の武家屋敷。そう、ここは桜の名所でもあるのです。
今年最後の桜訪問のために、角館に遠征することにしました。事前に調べた(3日前)限りでは、まだ「満開」でした。

 

秋田駅
今回はスタートは秋田駅。ここから、秋田新幹線「こまち」に乗って角館に向かいます。

秋田駅は、渡り廊下でデパート・スーパーと繋がっている、近代的な建物でした。
しかし、さすが東北。ちょっと肌寒い(訪問は5月初旬です)。

実は、直前に体調を崩していたのですが、やや回復したので、秋田遠征を決行しました。
い・・・いかん、このままではぶり返してしまうのではないか!?

とりあえず、駅弁とあったかいお茶を買って新幹線ホームへ。
お茶で何とか体を温めるようにしないと。

いきなり、波乱のスタートの予感。そういえば、お目当てだった「鶏めし」(大館駅の駅弁)も買えませんでした。何でも、秋田駅で販売するのを止めてしまったのだそうです。残念。

 

 

秋田新幹線「こまち」
秋田新幹線「こまち」が入線してきました。12:02発の「こまち16号」です。
こちらは、「こまち」専用のE3系。6両編成のR編成です。最近では、山形新幹線用にも7両編成のE3系L編成が導入されましたが、塗装が違うので、簡単に見分けることができます。

E3系も、最初見たときはブサイクだと思っていましたが、登場してある程度経つと、そんな違和感は少しずつなくなっていき、今では何とも思わなくなりました。

「こまち」には、仙台に行く時に乗ったことがありますが、いわゆる「秋田新幹線」の区間で乗るのは初めてです。そう言えば、ここは「電車でGO!2」で運転したことのある区間です。

早速、乗り込んで見ました。ん!?座席の向きが逆だぞ・・・・
実は秋田駅の次の駅、大曲駅は構造上の問題で、進行方向を変えなければなりません。
1駅だけなので、最初から座席向きが変えてあるんでしょうね。
同じような例は、JR東海の
「(ワイドビュー)ひだ」の名古屋−岐阜間でも見られます。

 

 

 

羽後境駅
秋田駅の次は、大曲駅に停車。
と思っていたら、全然手前の羽後境駅で停車してしまいました。

これは、いわゆる時刻表に載っていない停車、「運転停車」です。
乗務員の交代や、夜行列車の時間調整などがありますが、ここでの停車は上下線すれ違いのためでした。新幹線の運転停車って、「こまち」だけじゃないか!?
(※「秋田新幹線」は正式には新幹線ではありませんが)

「こまち5号」と思われる列車とすれ違い、再度出発。秋田−大曲間は複線なのですが、片側標準軌、片側狭軌なので、こうしたすれ違い(離合)のための施設が必要なわけです。

ちなみに、手前のレールは幅1435mmの標準軌で、奥が1067mmの狭軌です。
こうして見ると、明らかに線路の幅が違うことがわかります。

 

 

 

3本レール
「こまち16号」は、再びスピードを上げて大曲へ。
峰吉川駅を過ぎると、反対側のレールが3本レールになっていました。

これも前述のすれ違いのための施設です。ちなみにここの区間で、「こまち7号」とすれ違いました。

狭軌の普通列車と、標準軌の新幹線車両を走らせるために、3本のレールが存在しているわけです。普通列車は、一番手前と真ん中のレールを、「こまち」は一番手前と一番奥を使って走るというわけです。

この辺りの仕組みと、「ミニ新幹線」については、拙論文を読んで頂ければ・・・と思います。3本レールについては、存在は知っていましたが、実際に見るのは初めてでした。

ちなみに、羽後境での運転停車もあって、秋田−大曲間の所要時間は36分でした。
秋田−大曲間は51.7kmですから、平均時速(表定速度)は、約86km/hでしかありません。

実際、乗っていても、「揺れない特急」という印象しかありませんでした。

 

角館駅
大曲駅で進行方向を変え、12:48に角館駅に到着しました。
ちなみに、大曲−盛岡間は単線なため、上下線のすれ違いは、駅で行います。

先ほどの計算でいうと、大曲−角館間は、16.8kmですから、平均速度は約100km/hとなります。運転停車のロスがなくても、まぁこの程度の速度というわけです。
単純に100km/hというと、かなりのスピードですけど、「新幹線」という範囲で考えると、とんでもなく遅い数字になります。

角館の駅は、武家屋敷であることを意識しているのか、平屋のちょっとレトロな感じの造りになっています。
この奥には、秋田内陸縦貫鉄道(角館〜鷹巣)のホームがありました。