街道をゆく〜上海・蘇州のみち〜

目的は、司馬遼太郎「街道をゆく〜江南のみち〜」の世界を実際に見ることです。
標題は、司馬遼太郎の紀行文「街道をゆく」(朝日文芸文庫)のそのままパクリです。


プロローグ

私が歴史に興味を持ち始めたのは、小学校5年生の時だった。当時中学受験のために勉強していたわけだが、勉強が苦痛ではなく、綿が水を吸い取るように、様々な知識を吸収していった。

中学校に入ると、授業はほとんど聞かなくても、ある程度の成績はとれるようになった。半分趣味と化していたからだ。

私は中学入学前にある検査のために入院した。その時、病室で初めて読んだ文庫本が、山岡荘八の「織田信長」だった。この本に端を発し、以来読書と言えば、大体歴史系の本を現在に至るまで読んでいる。

 

中学生のある日、一冊の本に出会った。高名な「三国志」である。作者も出版社も今はもう覚えていないが、振り返って考えると、物語的要素の強い、「三国志演義」であったと思う。

元々日本史が得意であったため、日本史に間接的に影響を与えていた中国史に対して、基本的な知識はあった。
しかし、三国志に関して言えば、邪馬台国に関する記述のある、「魏志倭人伝」しか知らなかった。

 

三国志が面白いことを知ると、横山光輝「三国志」全60巻(漫画)を買い集め、繰り返し何度も読んだ。
それを皮きりに、
司馬遼太郎「項羽と劉邦」(上中下巻)陳舜臣「小説十八史略」(全12巻)を読み、そして、陳舜臣「中国の歴史」(全7巻)を読んだ。偶然このような順になったのだが、ステップアップするように、高度な内容になっていくので、これから中国史の興味を持たれる方には、この順番を薦めたい。

 

逆に言えば、私の中国史に関する知識は、上記の本によるものしかない。

 

更に、司馬遼太郎「街道をゆく」シリーズの「江南のみち」を読み、司馬遼太郎の流れるような文章を読んでいるうちに、中国に行きたくなった。幸い、会社の同期が、上海で研修中であったので、長期休暇を利用して、中国に行くことにした。