南紀道楽ルート

目的は、紀伊勝浦の観光と秘湯体験です。
標題は、西村京太郎氏の著作「南紀殺人ルート」(講談社)から考えました。


1.南紀へ

私の最近お気に入りの観光地が、南紀の紀伊勝浦です。
ここの存在を知るようになったのは、西村京太郎氏の著作、「南紀殺人ルート」(講談社)で、時刻表トリックとしても秀作と言えます。
西村氏の南紀を題材とした作品は、この他にも「ワイドビュー南紀殺人事件」(中央公論社)という著作もあります。

2年前に初めて紀伊勝浦・串本を訪れたのですが、その素晴らしさに、言葉にならないくらい感動した記憶があります。
再び、紀伊勝浦に行きたくなったので、旅鉄開始です。

 

新幹線接続割引・往復割引
その前に、用意した切符がこちら。

左が特急券、右が乗車券です。
最終目的地は、紀伊勝浦なのですが、乗車券は、更に先の串本まで買いました。

なぜ、このようなことをするかというと、JRの乗車券は、片道601km以上だと、往復割引が適用されるためです。ところが、東京−紀伊勝浦間は、589.7kmで、この条件をギリギリ満たさないんです。そこで、少し先の串本まで買うことによって、1割引きの適用を受けようとしたわけです。

本来であれば、10.9km先の、紀伊田原までの往復でよかったんですが、その駅がとっさに思い浮かばなかったために、「串本まで」としたわけです。

ちなみに、紀伊勝浦までの片道料金は、東京から¥9520です。往復¥17800となっているので、往復で、¥1240節約したことになります。

ちなみにこちらでは、新幹線から在来線特急に乗り継ぐ場合に、在来線特急料金が半額になるという、「新幹線乗り継ぎ割引」も適用しています。こちらは、旅程さえ言えば、自動的に割り引き運賃が適用されます。

 

のぞみ1号
東京から、南紀に行く場合、東海道新幹線で名古屋に出て、そこから紀勢本線の特急、「(ワイドビュー)南紀」に乗るのが、一般的です。
(羽田から、JASの南紀白浜便を利用するという手もありますが)

始発の「(ワイドビュー)南紀1号」は、名古屋駅発8:15という早さ・・・・・・
これに乗るためには、東京駅6:00発の「のぞみ1号」(名古屋着7:38)に乗るしかない。
後続の、「ひかり111号」でも、計算上は間に合うのですが、名古屋着が8:06と、まさに綱渡りになるので、「のぞみ」を選択しました。

この日は、土曜の早朝にもかかわらず、かなりの乗車率でした。
私は、朝弱いので、完徹で東京駅に。朝早い場合は、寝ない方が安心ですから。

かと言って、新幹線の中で寝るわけにもいかず(乗り過ごしたら、次は京都ですから)、ひたすら、500系の乗り心地を楽しんでいました。

 

 

(ワイドビュー)南紀1号
で、こちらがJR東海の「(ワイドビュー)南紀1号」です。
前回の
「(ワイドビュー)ひだ」の時と同じく、キハ85系です。もちろん、今回も先頭車一番前の座席を指定で購入しています。
前回と違うのは、先頭車が非貫通タイプであること。写真を見比べてみてください。

(ワイドビュー)のカッコ書きについては、今回は省略。

「(ワイドビュー)南紀」のヘッドマークは、那智の滝をモチーフにデザインされています。
いつもながら、JR東海のヘッドマークは簡素です。

しかし、最近では、ヘッドマークなしの特急が随分増えてきました。
って、JR化後の特急で、ヘッドマークが付いているのって、JR東海の383系(しなの)と、JR四国の2000系くらいじゃないのか!?

 

 

東京を出る時には晴れていたのですが、名古屋に近付くにつれて、どんどん曇っていきました。
名古屋で少し晴れたと思ったのですが、南下するごとにどんどん曇っていき、四日市の辺りから、とうとう雨が降ってきました。

「(ワイドビュー)南紀」は、四日市の先、河原田から伊勢鉄道に乗り入れます。
JR関西本線・紀勢本線で、亀山を経由するより、伊勢鉄道を通過した方が早いからですね。
※紀勢本線は亀山−和歌山間の路線名です。名古屋−亀山間は、関西本線を走ることになります。

伊勢鉄道は、元々国鉄伊勢線として建設されたのですが、国が四日市ぜん息訴訟で敗訴したことで、四日市地区での利用者増が望めなくなったために、第3セクター化したという経緯があります。国鉄時代から、伊勢線をショートカットしていた訳で、現在でも伊勢鉄道を通過するのは、その名残ですね。

ちなみに伊勢鉄道は、鈴鹿に行く時にもお世話になる鉄道です。鈴鹿サーキットへの最寄り駅は、「鈴鹿サーキット稲生」駅ですから。

 

伊勢鉄道は、全線複線化する予定であったようです。いつでも複線が敷けるように、用地はしっかりと確保してありました。
トンネルなんかも複線の規模で掘ってありました。見込み違いの鉄道建設の末路を見ているようで、ちょっともの悲しかったなぁ・・・・・

折角の先頭車一番前席でしたが、豪雨となってきたため、いつの間にか熟睡・・・・・・・・・zzz・・・・・・・

 

 

 

(ワイドビュー)南紀1号
起きたら、もう尾鷲の辺りでした。
ちなみに尾鷲市は、日本の平均降水量最高を誇る街です。なんだかこの雨にも納得してしまいました。

しかし、熊野市の辺りから晴れてきたのは、日頃の行いが善い(?)からか。

ビバ!晴れ男

「(ワイドビュー)ひだ」の時と違って、貫通扉がないので、前方の眺めも抜群です。
左手には、熊野灘が広がっている。

う〜ん、この路線は、大阪側の「くろしお・オーシャンアロー」と共に、車窓が気持ちいいなぁ。

 

 

 

定刻の11:35に紀伊勝浦に到着。約2年ぶりの紀伊勝浦。
まずは、2年前に見つけておいた、定食屋でマグロとクジラを賞味。
紀伊勝浦は、マグロをはじめとする、遠洋漁業の基地ですし、隣街の太地町は、かつて捕鯨の街として栄えたところ。

気分的なものなのか、鮮度が違うのか、紀伊勝浦のマグロは一味違う。
クジラも、かつては学校給食とかでも出たのに、IWCのせいで、貴重な食材となってしまいました。久々のクジラは旨かったです。

 

昼食後、再び紀伊勝浦駅に戻り、バスで那智の滝へ。こちらは2年前には行っていません。今回初体験。
で、その滝がこれ↓

 

那智の滝
すげぇ〜〜〜〜〜っっっっっ!!!

落差133mの、日本最大の滝です。紀伊勝浦からバスで30分程山中に入るのですが、海の上からも見えますし、東京−沖縄を飛ぶ飛行機の上からも見えます。

私も写真で見たことはあったのですが、実物の迫力はかなり凄い。
ぶっちゃけ、この稿の読者に、この写真で迫力を伝えるのは、かなり自信がありません。

まわりの景色も雄大だから、こうして見ているだけでは、その大きさが実感できないんですよね。


中国の詩仙、李白の「望廬山瀑布」という詩に、

「飛流直下三千尺、疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと」
(「流れは真っ直ぐに3000尺落ち、天の川の一番高いところから落ちているのではないかと思う」という意味)

という表現がありますが、まさにそれを連想してしまうほどの壮観でした。

 

 

 

那智の滝
那智の滝は、更に近付くことができます。
これでも実際の迫力が伝え切れないくらい・・・・・・・・・

 

那智の滝は、当然、日本三大瀑布の1つ。残りの2つは、華厳の滝(日光、栃木県)と、袋田の滝(茨城県)です。これでまた、「三大○○」のうち、2つを達成。

 

いや〜、しかし、何度見ても凄いなぁ・・・・これは。
朱塗りの欄干があっても怖いくらいです。

 

 

 

 

 

ホテル中ノ島
那智の滝から戻って、紀伊勝浦駅から、勝浦桟橋へと向かいます。
紀伊勝浦の街は、ある意味、交通手段は海上交通。

今日の宿泊予定地は、「ホテル中の島」。紀伊勝浦港の真ん中に位置する、島1個が、丸々ホテルという、他では類を見ないホテルです。

桟橋の正面の島が、中ノ島。島にホテルが見えていますが、建物は見えている範囲だけではなく、トンネルで島の裏側にも繋がっていて、ホテルそのものが、迷路のようになっています。そして当然のごとく、全室オーシャンビュー。

もちろん、アクセス手段は船のみ。15〜20分おきに、この勝浦桟橋へとシャトル船が出ています。

このホテルに泊まることも観光の一部。なので、4:00過ぎには、もうチェックインに向かいました。

このホテルは、前述の、「ワイドビュー南紀殺人事件」で知ったのですが、現在では、私が知っている宿泊施設の中で、1・2位を争うお気に入りのホテルです。