工房風景


2009年12月末灰作り


毎年末には二宮神社様の境内で梅の木を燃して灰作りをします。例年は妻と私二人で行いますが今年は会員さんにも声を

掛け有志の方々に参加頂きました。26日朝工房に集合し、現地に向かいます。剪定した枝、古くなって切り落とした太い枝

大小不揃いな枝がうずたかく積み上げられています。皆さんには梅林の中、目を突かない事をくれぐれもお願いし、作業開始です。

皆さんには、あちこちに散在する枝を集めて貰う所から始めて貰い、私はステンレスの箱の中で枝に着火する所から開始です。

着火に苦労しましたが、途中から勢いが付き、例年に比べ約1時間短縮して全ての枝を投入し終わり、手数の多さを実感しました。

途中アルミホイルにくるんだ芋を灰に放り込み、焼き芋をしました。その美味しい事ホックホクです。外での焼き芋は特に美味しい!

慣れない肉体労働で皆さん疲れた事と思います。あちこち痛い所が出て来るでしょう、力を貸して頂き本当に有り難うございました。

木は燃え炭となり更に細かく砕け、徐々に灰となるまで数日間掛かります。真っ白で綺麗な灰が年末までには収穫出来るでしょう。

以下画像でその経過を報告致します。

初日26日朝着火直後の皆さんまだ元気です。


最後の枝を投入する河原崎さん


同じく最後の枝を投入する白井さん


一区切り着いた後の焼き芋は美味しい
みんなでパクつきます。


疲れた身体をしばし休憩、お茶と
お昼ご飯の一時です。


全ての枝が燃え炭がトレーに
山積み状態です。炭をかき混ぜながら
夕方まで作業し、風よけをして帰宅です。

2日目27日朝の状態です。昨日の風よけが
功を奏し灰も飛ばず順調な燃焼でした。


少し近付いて見るとこんな状態です。
かなり炭の成分は多い物の灰が増えました。


もっと近付いて見るとこんな状態
黒い炭がゴロゴロしてます。まだ熱い


27日の夕方から空は黒い雲に覆われ始め、今にも雨が降り出しそうな怪しい空模様となりました。急遽横に立てたトタン板を
トレーの屋根にすべく、場所を変え雨対策です。雲は怪しい物の西には真っ赤な太陽が沈む所で夕焼けも美しい!!
夕焼けであれば明日は天気が良い筈!何とか雨よ降らないで!!と祈りながらの帰宅です。夜は心配で良く眠れませんでした。


3日目28日朝、外を見ると雨が降っています。
かなり水溜まりがある状態です。雨が
上がるのを待ち10時位に現地へ行きました



昨日の対策が功を奏してか?
トレーの中は一部湿っている部分が
有りますがほとんど無傷状態です。
炭分はまだ燃えている状態でホットしました


灰を掛け混ぜ中央に山を作り
まとめた状態です。結構行けてます。




28日夕方更に体積が減って白い灰の
状態となってきました。少し風で飛ばされ
体積が減った事も考え、更に対策です。


真っ白な灰に見えますがまだ小さな
炭の粒は燃えている状態です。
もう一晩燃え尽きるまで置いておきたい


二枚のトタン板をトレーの上に被せ
最後の熟成です。この状態で一晩置けば
明朝には燃え尽きて収穫出来ると思います


4日目29日午後完全に鎮火した事を疑わず、灰の収穫に行きました。あに図らんやまだ灰の中では細かい粒の炭達が燃えています。
上から少しずつ灰を取り除くとほんのりと暖かかったのが次第に温度が高くなって行くのが解ります。灰の収穫用の器は樹脂製で
すから、このままでは箱が溶けてしまいます。収穫を明日に延期して今日は又元通りにトタン板を被せ、重石を乗せて帰りました。



5日目30日いよいよ収穫です。
トタン板の蓋を取り除いた所です。
昨日と状態は変わらなく見えます。


近付いてみるとこんな具合です。




灰をフルイに掛けると中には燃え尽きていない
小さな炭が多く含まれています。
二つに仕分けるとこんな具合です。


小さな不純物は含まれていますが
約純度90%の灰です。これを水肥して
更に純度を上げます
ステンレストレーを退けた状態は草が焼け
こぼれた灰と炭が広がります。
灰を焼いた跡から梅林を望んだ所です。
今年も大切な梅灰を有り難う大切に使います



引き出物制作

当教室に体験で見えられたお二人が来年早春に結婚する事となり、その引き出物を注文頂きました。

彼女は地元の方で、彼は遠方出身の方です。二人の考えは筒形のランプシェードに浜名湖を感じさせる

透かし彫りを施して欲しいとの事で、私なりに地図上の浜名湖の形状を下側中央に掘り込み

周りを遠州灘に寄せる波を模した透かしを入れ、下端には円錐形の土台を設けた作品にしました。

ランプは筒形に相応しい棒状のガラス管に3個の光源を持つ特殊な電球を付けキラキラと輝く華やかな

ランプシェードにしました。土には唐津のきめ細かな物を使い表面をきれいに仕上ました。

土の鉄分が多い為、若干渋くなりましたが、発色は奥深い重厚な作品になりました。

お二人の幸多かれと祈ります。どうぞお幸せに。その作品を画像でご紹介します。

照明を入れていない状態の本体外観です。高さ42.筒の直径10
土台の直径20cmの寸法です。
照明を入れた状態です。下部中央に浜名湖の透かし彫り、その周り
には、遠州灘に寄せる波をグラデーションで表現しました。

若い二人が双方のご両親に結婚を記念して手作りの作品をプレゼントしたいとの事で、彼女が夫婦茶湯呑み碗を、彼はマグカップを

成形しに来ました。二人の力作は今こんな風に進行中です。素晴らしい焼き上がりになる事を願って、熱が入ります。頑張れ!お二人さん。

二人仲良く作陶中です。彼女はひも作りで湯呑みを
作ってます。彼は板作りでマグカップ本体を作りました。
彼がのし棒を使って粘土を板状にしています。これを
切り出して円筒状縦壁と底を組立てカップにします。
板作りは大変、汗ダクです。2個目制作中です。



灰作り(暮れ)

当工房では市販されていない灰釉を数種類製作しています。その中で実際に使われている灰は、ミカン、梅、桜、竹があります。

梅とミカンは町内の二の宮神社で栽培されている木々を神社の好意により、毎年年末に切り出し、焼かせて貰っています

桜はご近所の中野さん宅でストーブで焚かれた灰を一冬分、混じり気無しで集めて頂き、それを利用させて貰ってます。

竹は残り少なくなった為、最近当工房に通っている藤野さんのご実家にある、竹林から切り出し、畑の隅で焚かせて貰いました。

今回の灰作りの状況を画像で紹介致します。藤野さん及びの実家のお父さんには大変にお世話になりました。お礼申し上げます。

1週間前に切り出した竹は、軽トラックに積めるように適当な長さに切断し、枝は払い落として、この画像の場所へ、3往復して運び込みました。

切り出した竹は山積みして乾燥させます。晴天が続き、若干水分の飛んだ竹の脇にステンレス製の四角な桶(箱?)を運び込み、不純物が

混ざらない様にして、先ずは払い落とした枝葉から先に点火します。若干乾燥した枝は勢い良く燃え盛り、火力の強さは服を着ていても

近づきにくい(非常に暑い)数メートルの炎を上げて燃えます。この状況はカメラに収めるゆとりが無く、残念ながらお見せする事が出来ません。

枝葉が一通り燃えた後、竹の幹をその上から重ねます。竹は炎に熱せられ、しゅうしゅうと蒸気をはきながら燃え上がります。始めはそのまま

くべておりましたが、ボンボンと破裂音がひどく、近所の方々が心配されると考え、途中から、予め竹を割ってから火にくべますと、破裂音無く

静かに燃える状態となりました。約3時間で青竹が全て炭の状態となり、ここからが本番!、じっくりとかき混ぜながら、灰になるのを待ちます

夜もとっぷりと暮れ、あたりは真っ暗になって、かき混ぜ作業は続きます。表面の灰が除かれ、中の炭分が顔を出すと、満天の星の様に

赤く小さな墨の姿が見え、火力が増します。、トラック3ばい分の竹も、灰になるとほんの一握りの体積に縮みます。貴重な灰です。

これを元に精製し、他の成分と調合し、ポットミルで磨り潰し、やっと釉薬の状態になります。来年には何とか使える状態にしよう。

12月26日AM二ノ宮神社でみかんの灰作りの最中です。
序盤で小枝を主に燃やし、後半では大きな幹を燃やします。
この画像は後半の状態を示します。風が強く灰が舞い上がります
風よ止め!と祈るばかりです。
灰作りは何時もながら、あちこち火傷だらけ、眉毛もまつげも
焦げてちりちり状態です。




今回も妻の強力な応援を求めました。なるべく沢山の灰が取れます
ように、二人で祈っています。
二ノ宮神社の奥様には、今回も大変にお世話になりました。
誠に有難うございます。美しい作品を作ります。





竹の幹を燃やし始めた頃です。まだ炎が少ない状態ですね。妻と私、二人して怪しい格好で暑さ避けをして次々にくべます。


竹が一通り燃え、全体が竹炭の状態になった所です。ステンレスの
箱の外にも沢山炭がこぼれてしまっていますが、仕方ありません。
ここからが我慢のしどころです。
真っ暗な夜、大分灰の成分が増えて、墨の体積が小さくなりました。
これをかき混ぜますと、小さな墨の粒が灰の中~顔を出し、満天の
星の様に、キラキラと光ります。今日はここまで。帰宅後そのあくる日に
灰の回収に来ましたが、まだ炭分が残り、燃え続けています。






薪窯焼成(2003-4香窯にて)


私の師匠は神奈川県秦野で「香窯」を開いております。ここで数年修行させてもらいました。私の工房は場所柄

排煙の関係でガス窯が精一杯ですが、香窯は師匠夫婦で薪窯を製作し、作品を焚いています。ガス窯作品は

薪窯の趣を得る事は不可能で、かないません。陶工房「遊」の会員さんの強い要望を受け、今回素焼き作品を

香窯に運び、薪窯による焼成をお願いしました。師匠の所は年に3〜4回薪窯で焼成しますが4日間におよぶ焼成は体力勝負!!

その1)薪を大量に運ぶ体力・・・・その2)炎の熱気に耐える体力・・・・その3)窯の状況を掴むセンサー

これらが必要です。中でも五感をフルに使い窯の状況を掴み対処方法を決めて手を打つ!これが最も体力を使うポイントと

感じました。窯内温度の上昇速度を適正に保つ。場所による温度差の無い均一に保つ窯内の場所による雰囲気差異を無くし

均一な状態を保つ(還元or酸化)これが大事ですものね。では以下に焼成の一こまを画像で紹介いたします。

窯の状態をのぞき窓から確認

還元炎が煙突からも噴出す。

窯上部に4箇所ある口から、還元炎が噴出す。

左の画像の近景

焚き口から中を覗く。大須賀さんのランプシェードが見える

香窯の会員さんがお手伝い。熱さに耐え頑張ります。

時刻も過ぎ、次第に辺りは暗くなってきました。
煙突からの還元炎が美しい!!
更に時間が過ぎ、温度も上がり、炎が輝き始めました。

窯炊きもラストスパート!中は光り輝きます。
クライマックスも間近!!







土つくり

物流の発達した現代、各地の粘土は今や工場生産し、全国に発送される時代です。従って、市販されている土の種類は数限りなく

何でも手に入ると言って、過言ではありません。しかし市販されていない独特の土味を、陶芸家としては、表現したい物です。

今回この様な考え方から、土作りの行程、注意点を画像で紹介いたします。私も土作り1年生ですから、経験に溢れ、人に教えられる

立場ではありませんが、ざっとこんな事をしている状態を見てください。又助言が御座いましたら

そっとアドバイス頂けると有難く思います。


原土です。
山からとって来た土は、よく乾燥させカラカラ状態にします

不純物の除去
土に含まれる葉、根、等各種不純物は取り除きます。

もう一つの選り分け
原土には、部分的に鉄分を多く含む、赤さびた層があります
(俗に鬼板とも言う)この部分を選り分けておきます。

磨り潰し
残った土を潰していきます。道具は何でも構いませんが
今回は乳鉢に乳房を使ってみました。

篩い掛け
潰した(ハタキ土)土を、求める大きさに揃える為
篩いで仕分けます。
80目以下は細かい部類。60目あたりは普通。
40目より大きくなると粗い。こんな所でしょうか?

篩い掛け
篩いに掛け、目を通らなかったものは、通らなかった
物を集めておきます。これを更にもう一度潰すと
篩いを通る細かい粒になります。それでも通らない粒は
骨材として使用出来ます。

少しずつ水を加え、練って行きます。
余り多くの水を加えず(どろどろにせず)柔らか目の
土の塊が出来る程度とします。これを更に練り込み
塊としてから、ビニール袋に保管します。

このまま1年間以上は寝かせて、熟成を待ちます。








ガス窯編

ガス釜全景 上部温度測定部分 ガス圧メーターと
圧力コントロールレバー

前扉方向から、ガス窯の前景を
示します。
工房が住宅地の中にある為
還元焼成時に黒煙が出る
灯油窯、薪窯、等は無理!!

窯、天井中央に貫通して
熱伝対をセットしました。
下部温度測定部分 上部二つのメーターは
右側が供給側圧力を表示
左側はバーナー圧力を
表示します。
バーナー 表扉の色見窓を貫通して
熱伝対をセットしました。



ダンパー
炎確認窓

この窯には4本の
バーナーが設定されています。

上端セラミック部分がノズル
その直下には空気量調整弁
一番下には開閉コックと
銅管が供給管に繋がる。
この窯は自然燃焼式である為
窯内に送り込まれる空気量は
煙突の根元に設定された
本ダンパーの開度で調整する。
(引出すと開。押込むと閉)
(写真は全閉状態)
各バーナーの燃焼状態を
この覗き窓から確認し
炎の色を目安に、空気量を
調整する。

空気量を最適に調整したら
それ以降は触らない。

ドラフト
焼成状況確認窓 酸化焼成
の場合は、この確認窓から
空気が吸込まれる。
下の写真は、チャッカマンの炎が
窓に吸込まれる状態を示す。
ダンパーの下(上流)に位置し
左右に分割された引戸を開閉し
還元時の空気流入量を調整する

ダンパーと違ってドラフトを
開けると空気量が減り、絞めると
空気量が増える。
窯の上部裏面に位置し、棒状の
栓を引抜くと焼成状況が確認
出来る。


還元焼成
炎が噴出す。噴出しの炎が
多いほど
還元の度合いが強い。
窯詰め状況 焼成完了状態 デジタル温度計
前扉を開け、棚板上に釉掛け
作品を接触しない隙間を確保し
並べる。

作品の高さに合せ
支柱を立て、棚板を重ねる。


本焼きの二日後、窯内温度が
100℃以下になってから
窯出しします。

扉を開ける時は、もうドキドキ
予定通りの出来栄えの時は
嬉しい気持ちでいっぱいです。

窯の上下にセットされた熱伝対
からの電気信号を、温度表示に
変えます。






電気窯編

電気窯外観 電気窯内部状況
主に素焼きと酸化焼成に
活躍しています。

右側赤い箱に組み込まれた
マイコンで、温度管理は
自動的に行われます。

スイッチポンで楽々
蓋を上に開いた状態の
電気窯内部状況です。

見た目よりは、沢山の
作品を焼成出来るのですよ

その他諸々

釉薬樽保管状況 灰系、石灰系等々
数多くの釉薬が
磨り潰し、濃度調整され
樽に保管されている。

竹灰と梅灰は、等工房オリジナル


釉薬のカクハン状況
釉掛けをする前に
ハンドドリルの先に付けられた
カクハンスクリュウで充分に
カクハンします。

釉薬には様々な成分が混在し
水に混ぜ合わされている為
比重の重い物から、先に沈殿します
従って沈殿物をかき回し
水の中に全ての成分が
均等に散らばっている状態にしてから
釉掛けをします。


ポットミル
釉薬を磨り潰すポットミルの
駆動部分。

シャフト上に巻かれたゴム
(黒く見えている部分)
の上にセラミック製ポットが乗り
2〜5時間磨り潰される。

グラインダーとコンプレッサ
画面左側がグラインダー
作品を削るカンナ類の刃を研ぐ

右側はコンプレッサー
釉薬を吹き付ける時に
霧吹きに空気を送る。


保管棚
陶芸に要する道具、作品、等を
保管する為の棚です。

土の保管状況
保管棚の最下段には
各種粘土を発泡スチロールの
箱の中に保管している。
保湿管理が肝心です。

製作途中の作品保管状況
製作途中の作品は乾かない様に
ビニール袋に密閉して保管する
次回作品を続いて成形するのに
適当な水分量であるとか
削りに最適な水分量を調整
密閉する。

素焼き待ち乾燥状況
成形が終了した作品は、徐々に
均等に乾燥する様、風の
当たりにくい場所に保管する。

完全に芯まで乾燥したら
(約1週間〜半月間)
素焼きする。

素焼き済み作品の保管状況
素焼きが済んだ作品は、同じく
棚に保管し、釉掛けを待つ。

釉掛け済み作品の保管状況
会員さんのイメージに合せ
釉薬を選定し、釉掛けをする。

高台廻りの手入れを済ませたら
完全に乾燥させるため、棚に
保管する。


焼成済み作品の保管状況
本焼きが終わり、完成した
作品は会員さんの引取りまで
棚に保管される。

焼成サンプル
教室の壁面には、焼成サンプルが
並んでいます。横軸は土
縦軸は釉薬となっています。

これから創る作品の表面イメージ
を描き、土と、釉薬を選びましょう
同じ土でも釉薬の差で、発色が
大きく違います。

同じ釉薬でも、土の差でやはり
大きく発色が変わります。
同じ土及び同じ釉薬でも
酸化焼成かor還元かで大きく
変わります。

素敵な作品は、イメージに合せた
土選びから始まります。

作陶風景(手捻り)
会員さんの真剣な作陶風景(1)











何が出来るのかな?
会員さんの真剣な作陶風景(2)






皆さんそれぞれ自分の作品作りに
一生懸命!




お稽古後の、テイータイム
このおしゃべりの時間が楽しい!
今迄集中した神経を一気に解きほぐし
腹筋の鍛えられる、笑いが一杯!!

教室に戻る(ここをクリックすると陶芸教室のページに戻ります)


トップページに戻る(ここをクリックするとトップページに戻ります)