串本町 Kushimoto

 串本は本州最南端の地。黒潮の影響を受け穏やかな気候に恵まれるが、反面、台風の直撃を受けやすく、 まさに大自然と共に息づく町である。潮岬の向かいに浮かぶ大島にも橋が架けられ、より訪れやすくなった。

橋杭岩  "Hashikui" Rocks

 串本の最大のスポットは、ここ橋杭岩! 旅行パンフレットにも必ず掲載される超有名なスポットだ!
人気スポットは敬遠したいという秘境マニアでも、ここは一見の価値がある。

 串本の東側の海岸から、向かいの大島へ、大小さまざまな奇岩が一直線に伸びている。そのスケールの大きさに誰もが唖然とする。 自然にこんな奇岩の列柱が、ここまで見事に創り出されるものなのかと、見惚れてしまうのだ。 潮の引いている時は、中ほどの弁天島辺りまで、歩いて渡れるから、またすごい!

 これらの岩には、弘法大師と天邪鬼(アマノジャク)が、朝までに串本から大島まで橋を架ける競争をし、未完に終わったという伝説がある。

 もし早朝に訪れる事が可能なら、朝日に紅く染められた水平線と、その前に黒くシルエットになって浮かぶ橋杭岩の群れを カメラに納めてみるのも良い。最高の被写体である。 この景観は、国の名勝・天然記念物にも指定されているのだ。
また、すぐ傍には、橋杭海水浴場もあるので、夏はこうした奇岩を見ながら泳いで見るのもいい。

潮岬  Shionomisaki

 東経135度46分、北緯33度26分、本州最南端に位置する潮岬は、もともと島だったものが砂洲により紀伊半島と繋がったという。
串本を走る国道42号線に、潮岬周遊道路がアクセスしており、この岬を一周できる。

 潮岬灯台から見る景色は絶景である。
 北緯33度というと、ほぼ八丈島並みの低緯度である。南向きには大海原が広がり、島らしきものは何も見えない。 遠くを行き交う漁船やタンカーが、蜃気楼のごとく浮かんで見えるだけである。
思えば、この先ミクロネシアの島々を越え、ニューギニア島まで陸地らしきものは、何もないのである。 そんな事を思いながら眺めると、感慨もまた違ってくる。

 灯台の東には、潮岬観光タワーがあり、本州最南端訪問証明書をもらう事ができる。
観光タワーの前には望楼の芝生が広がり、キャンプを楽しむ人々で賑わっている。


串本海中公園  Kushimoto Marine Park

 串本はダイバーの集まる非常に海の綺麗なところである。串本海中公園は一口で言うなら水族館。 しかし、エイの泳ぐ中、海中トンネルをくぐったり、グラスボートに乗って珊瑚の海を覗いたりと、 自然の海をそのまま楽しめるところがいい。
円筒形の海中展望塔に入ると、そのまま串本の海底まで降りて行く事が出来、透明度のいい海中を気持ち良さそうに泳ぐ 魚たちを間近に見ることが出来る。

馬坂  Umasaka

 串本の市街地を一望するなら、間違いなくここ! 潮岬周遊道路西入口を入り、串本高校の傍の急勾配の坂を登って すぐの所にあるパーキングスペースが馬坂だ。
 ここからは、西は串本海中公園、東は橋杭岩まで、楽に一望できる。長靴のような半島状にくびれた串本の地形が、丁度、 函館山から見下ろす函館市街地のようで美しい。機会があれば、立ち寄ってみるのもいいだろう。

紀伊大島 Oshima へ

平成17年4月1日 「新・串本町」誕生
    西牟婁郡串本町は、東に隣接する東牟婁郡古座町と合併し、新しく東牟婁郡串本町として生まれ変わりました。

 古座川の下流、熊野灘に面した旧・古座町エリアは、マグロの遠洋漁業で有名な所で、古くは、熊野水軍の拠点(九龍島)として知られ、♪ねんねこねんねここころんよ〜♪と唄うねんねこ祭りでも知られている。

荒船海岸  Arahune Coast

 串本を過ぎ、42号線を新宮方面へ走る。右手車窓には熊野灘が広がり熊野水軍で有名な九龍島も見えてくる。
さらに、しばらく走ると、前方に橋杭岩のミニチュア版のような奇岩の並びが熊野灘に張り出しているのが見えて来る。これが、荒船海岸だ!

 ここは、ダイナミックな海岸美を楽しむには打って付けのスポットである。
荒船海岸の磯山には、樫や椿などの野生種が茂り、メジロなどの野鳥も多く見られ、楽しみは磯遊びだけではない。
近くに国民宿舎もあるし、海水浴場やキャンプ場もあるので、自然相手のレジャーなら何でもでき、ゆっくりとくつろげるところでもある。


 また、古座の最高の光景といえば、田原の海霧であろう。 寒さの厳しくなる12月から2月にかけて、夜間に極度に冷やされた山間部の空気が海上に流れ込むことによって 海面近くで水蒸気が凝結し、非常に濃い海霧が発生する。 霧の向こうに昇る朝日も金色になり、琥珀色に染められた海霧の中に、行き交う漁船が幻のように浮かんで見える。 まさに、熊野の神秘に満ちた幻想的なシーンである。 ただ、いつも見られる光景ではない。風や、気温などの気象条件の整った朝だけ見る事ができるのだ。 もし、そんな幸運に恵まれることがあったなら、迷わず写真に収めてみたいものである。