串本沿岸海域・ラムサール条約登録
2005年11月、世界最北限の珊瑚群落を有する串本沿岸海域が、ラムサール条約に登録されました。 2004年の高野・熊野の世界遺産登録に続いて、和歌山の自然美が世界に認められた証でもあります。 こうした国際的にも価値ある大自然を未来に継承していくことが、これからの私たちに求められています。
ラムサール条約について
1971年、イランの町・ラムサールで、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」が
締結されました。そのため、一般には「ラムサール条約」の名で知られ、日本も1980年に加入し、北海道の
釧路湿原が国内初の登録地となりました。
現在では、水鳥に限らず、サンゴ礁、マングローブ林、地下水系など、さまざまなタイプの湿地の保全・再生を
呼びかけるものとなっています。
2005年(平成17年)11月現在、世界147ヶ国が加盟し、1559ヶ所が登録されています。日本国内でも33ヶ所が
登録されており、近畿地方では、滋賀県の琵琶湖に次ぐ2ヶ所目の登録となります。
登録指定区域
串本海中公園周辺の「錆浦海岸区域」355ha、「潮岬西岸区域」205ha、紀伊大島の南に浮かぶ通夜島の
「通夜島北岸区域」13.7haの3区域が登録されました。
サンゴ礁世界最北限の海
スキューバダイビングのメッカとして知られる串本沿岸海域は、大きく蛇行する黒潮の影響を受け、
本州に位置しながら広域にわたる珊瑚群の生息地として知られています。
サンゴ礁は、赤道から北緯、南緯とも30度までの区域に生息していますが、それよりも北、あるいは南には、
この串本の沿岸海域(北緯33°30’)を除き生息していません。
つまり最北限の海であるということです。
串本の海で最もよく見られるのがクシハダミドリイシで、テーブル状に海底を覆い広がっています。
こうした珊瑚群落が、約一千種の魚を含む熱帯性生物の生態系を支えており、美しい海中景観を形成しています。
保全活動
地球の温暖化の影響を受け、海中ではオニヒトデや巻き貝が大量発生しており、サンゴを食い荒らしています。 特に、オニヒトデによるサンゴの死滅は深刻で、環境庁や地元のダイバーの協力を得ながら、サンゴを食害する動物駆除 実行委員会の人々や、漁協の方々による人海戦術での地道な駆除作業が進められています。
串本の海
年中温暖な串本の海の景観は絶景です。地上からでも海底の様子や泳ぐ魚の群れを視認出来るほどの透明度で、
海に潜らなくとも、海辺に立つだけでも、この美しさをいつまでも守り続けたいと心の底から思うのです。
海といえば、海水浴や磯釣りをすぐに連想されるかもしれませんが、スキューバダイビングで海中に潜れば、
全く別の価値観に目覚めることでしょう。ダイビングとまではいかなくても、水中メガネ一つで素潜りして
魚の群れと一緒に泳いでみるだけでも大自然の美しさを堪能することができます。
ラムサール条約に登録されたことを機会に、より多くの人に串本の海の素晴らしさを知ってもらい、
大自然保全の尊さに気付いて頂く事を願って止みません。
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