:1970年代から80年代にかけて発行されたもの。30代以上の人にとって記憶に残っているのは、おそらく旧版のひみつシリーズ
※新訂版:1992年にほぼ全ての旧版の作品を新しく作り直したもの。旧版の内容をわずかに修正したものから、別の漫画家さんによって描きなおされたものまで、変更の度合いは様々。中には旧版で絶版し、新訂版が出されなかったものもある
※新ひみつシリーズ:これまでのシリーズをリセットして、2003年から新たに出されたシリーズ。旧版と同じタイトルの作品もあるが、基本的に内容は全て新しくなっている(このサイトでは触れません)
※まんがでよくわかるシリーズ:企業との協力によって出されているもので、乳酸菌やデジタルカメラなどのひみつをピンポイントで紹介していくシリーズ。非売品で図書館や学校などで見ることができる(このサイトでは触れません)
漫画:あいかわ一誠

ひみつシリーズの第一号は子供に宇宙の神秘を教える宇宙のひみつからスタートした。これは、ひみつシリーズが刊行を開始した1973年は、アポロが月面に着陸してから4年後のことで、当時の子供たちにとって宇宙は最も興味深いテーマだったからだと思われる。登場キャラはちょっとあわて者で研究熱心な小学生の星一くんと、星のことに詳しいオーストラリア生まれの小学生ジュリ。そして、宇宙のはてを探してアンドロメダ星雲から光子ロケットで旅をしている宇宙人のピコである。星一くんとジュリが、ひみつシリーズのキャラの中でも大人びた風貌をしているので、リアルタイムで読んだ時は中学生ぐらいかと思っていたが、実は小学生だったことに驚かされる。しかし、小学生2人だけで宇宙に行かせるというのも、改めて考えると無茶な話である。
物語はピコの宇宙船が星一くんたちのロケットと衝突したことに端を発する。これはピコが星一くんたちの宇宙飛行を邪魔したかのように思えるが、星一くんたちのロケットは大きく軌道を外れており、ピコのロケットと衝突しなかったら、二度と地球には戻れなかったのでピコは命の恩人といっても良いだろう。しかし、宇宙人のロケットとぶつかるという恐ろしいまでの奇跡が起こらなければ、小学生だけで宇宙に生かせた上に、死なせてしまったということで、地球では大問題になることろであった。
ピコに助けられたことで無事に地球に帰れることになった星一くんとジュリだが、地球との交信が取れない状態だったため(これは後で太陽黒点のせいだと分かる)、少しだけピコと一緒に宇宙のことを調べてまわることになる。1972年に打ち上げられ、当時は太陽系を進んでいたパイオニア10号と遭遇したり、当初の目的であった月へ向かい月の石を採取したり、ピコのおかげで星一くんとジュリは宇宙旅行を満喫する。しかし、宇宙を冒険すると様々な疑問がわきあがってくる。そこで登場するのが、どんな疑問にも答えてくれるスーパーテレビである。脳波を感じて知りたいことに答えてくれる優れものだが、潮の満ち引きで太陽に引っ張られる反対側も満ち潮になる理由については、ジュリに分かるように説明することは困難ということでギブアップしている。これは潮汐力を小学生に簡単に説明するのは無理なので仕方のないことだが、当時は自分も反対側が満ち潮になる理由が分からずに頭をひねったものである。
地球に帰る前に太陽系の惑星を見て回ろうということで、水星や火星を巡ることになるのだが、本書では太陽系で輪っかを持つ惑星は土星だけで、当然のごとく冥王星も惑星のままである。しかし、途中で地球への帰還命令が出たので、惑星めぐりは土星までとなり、ミニスーパーテレビをおみやげにピコとはお別れとなる。このミニスーパーテレビの設定が秀逸で、本編が終わった後の質問箱というコーナーで、「星はなぜ昼間は見えないのか」といった疑問にミニスーパーテレビが答えてくれる。ちなみに「ハリー彗星は何年に一度、見えるのか」という質問があるのだが、子供の頃に読んだ本では、次は1986年で13年後といったことが書かれていたと思うのだが、現在見ている版では、次は2062年でハリー彗星はまだ先のことになっている。この部分は版を改めるごとに修正されていったものと思われる。
なお、星一くんとジュリは宇宙でクモが巣を張るか確かめるため、地球からクモを持っていったのだが(ピコはクモが大の苦手であった)、最後になって巣を張らない種類のクモだったことが判明する。これは星一くんのミスというより、地球の打ち上げ担当者たちがダメダメだったように思われる。こうして星一くんとジュリは、地球に帰ってきたわけだが、二人と別れたピコは再び宇宙のはてを目指して旅することになる。光の速さで飛ぶピコは年をとることも無く、あれから30年以上たった今も退屈な宇宙の旅を続けていることだろう。
新訂版での変更点→新訂版でも旧版と同じキャラが登場し、あまり内容が変更されないものもあるが、宇宙のひみつは、新訂版では漫画は津原義明氏となり、完全に新しく描き起こされている。男の子の学くんと女の子のマリちゃんが愛犬のドンと一緒に宇宙人のポトロ博士にさらわれてしまったことが冒険のはじまり。学くんが食べていたお菓子だけUFOに引き込むはずが、人間まで一緒に吸い上げてしまったのである。内容も旧版とは全く違っているが、21世紀の月への移住計画が紹介されているのは新訂版ならではである。太陽系の惑星めぐりをするのは旧版と同じだが、木星の4大衛星まで紹介するなど、もう少し深く掘り下げた内容となっている。旧版では月や太陽が子供にとって最大の関心事だったので、それが中心となっていたが、ブラックホールやクエーサーなど宇宙全般のことに触れているのが新訂版の特徴である。
漫画:川崎てつお

主要キャラは神田はかせと孫娘のルミ子、だいすけくんと弟のよしぼう、博士の飼い猫のニャーゴと人間の言葉が話せるエースマンというロボットとなる。物語りを回すために必要となるだいすけとルミ子はともかくとして、それ以外のニャーゴ、よしぼう、エースマンの3人(正確には1人と1匹と1体)のキャラが実に立っており、恐竜のひみつを圧倒的におもしろいものとしている。特にエースマンはティラノサウルスにも立ち向かっていくスーパーロボットで本書の説明役でもある。この頼りになるお兄さん的存在が恐竜のひみつを読んだ子供に後々まで強い印象を残すことになる。
だいすけくんたちが恐竜について学ぶことになったきっかけは、神田はかせの家で怪獣映画の上映会が開かれたのがきっかけ(エースマンが映写機をつとめている!)。怪獣と恐竜の区別もつかない子供たちに、神田博士が恐竜について説明をはじめたのである。恐竜について知るのなら実際に見てみるのが一番ということで博士の作ったタイムマシンで、過去へと向かうことになるのだが、ここで思わぬトラブルが発生。一足早くタイムマシンを見たいと思ったよしぼうがニャーゴと一緒に2人だけでタイムスリップしてしまったのである。幸いにも機械が残り人だけを過去に送るタイプのタイムマシンだったので、後を追ってだいすけくんとルミ子とエースマンが過去へと向かう。この2つに分かれて物語が進むという展開は実におもしろく、特によしぼう&ニャーゴ組は恐竜の知識もないままジュラ紀を動き回って、アロサウルスに襲われて大ピンチとなりハラハラとさせられる(この事件のため、よしぼうはアロサウルス恐怖症となってしまう)。しかし、よしぼうがジュラ紀に行ったと分かっていながら、どうしてエースマンは最初にペルム紀に向かったのだろうか(それは、恐竜が発生する前のペルム紀を描くためには仕方なかったのである)。
ピンチになったら居場所を知らせるためのバッジを事前に博士から渡されていたおかげで、思ったよりも早くよしぼうは救出され、合流した5人で白亜紀などを探検して回る。ここでショックなことに、火山の噴火で噴き上げられた石が当たったエースマンが故障してしまう。これまで頼りにしていたスーパーロボットのエースマンがガッタピッシャと壊れてしまうのは、かなりショックである。博士に連絡をとったところエースマンのネジが外れていたことが分かり、ロープで縛ったら直ったのだが、こうなったらエースマンも形無しである。ちなみにエースマンの故障とならんで、子供にショックを与えるのは、現代に帰ってきたニャーゴがエネルギー不足から体が消えていく現象である。タイムスリップしたネコがエネルギー不足となる原因は、今一つ分からないが、そういうものだと思って納得するしかない。
ただ、こうして時間旅行しているだけでは、多くの恐竜を説明することは不可能。そこで、タイムスリップ先でエースマンを使った上映会が開催される。このカラーで30ページにも渡って挿入される恐竜図鑑は、本書最大の見どころと言っても良いだろう。さらに、現代に戻ってからは恐竜誕生までの歴史や化石に関して、神田はかせによって説明されるなど、恐竜を様々な角度から掘り下げる一冊となっている。
新訂版での変更点→恐竜のひみつも、宇宙のひみつと同様に新たに描き下ろされた新作となっている。作者のたかや健二氏はのび太と鉄人兵団のザンダクロスのデザインを担当しただけあって迫力ある恐竜の構図を描き出している…のは良いのだが、肉食恐竜が草食恐竜を食べる様子はリアルすぎて少し怖い。トオルくんとマキちゃんは恐竜のジオラマを見学しているうちに、タイムスリップしてしまい白亜紀にきてしまった。そこで出会った人間の先祖であるデルタジリウムのデルと、時間移動ができる不思議な鳥のオルニとともに、時間旅行をすることになったのである。旧版と新訂版は、あまりにも別物となっているので比較するのも難しいが、地球誕生から恐竜発生までの流れは新訂版の方が分かりやすいかも知れない。なお、恐竜図鑑にあたるものは新訂版でも健在で35ページにも及ぶ力作。それにしてもトオルくんの暑苦しさが妙に印象に残る新訂版だが、最後のページで地球環境について訴えるトオルくんの力の入れ方は尋常ではない。
漫画:藤木輝美

のっぽの大学生のロングさんと、近所の小学生たちがからだの様々な不思議を体験するというもの。近所の小学生の中心人物となるのは珍しがりやのヒトちゃん。それにヒトちゃんの友達の大食いのダイちゃん、ヒトちゃんのガールフレンドのノンチ、ヒトちゃんの妹のミミちゃん、ミミちゃんの飼い犬のボロといった面々が活躍する。その中でも大きなエピソードとなるのは、骨と筋肉について、消化器について、循環器についての3つ。骨と筋肉についてではキャンプに出かけたロングさんやヒトちゃんたちが、幽霊に頼まれてバラバラになった骨を集めて回ることになる。バラバラの頭蓋骨を接着剤でくっつけたのは良いが、ヒトちゃんが好奇心から骨を3つだけ抜き取ったため、幽霊の恨みをかって大騒ぎである。消化器についてではダイちゃんの体の中に小人が間違えて仕掛けてしまった爆弾を、どこに仕掛けられたのかを探り出すことになる。しかし、時限爆弾を仕掛けてから間違いだと気づく小人にも良い迷惑である(夢オチなんだけどね)。そして循環器についてではヒトちゃんの体の中で、赤血球の赤君、白血球の白君、血漿の水君、血小板のチビ君たちの働きが描き出される。血を止めるために自分の体を犠牲にするチビ君や、ばい菌と戦って相打ちとなる白君の行為などは感動ものである。
そして、からだのひみつで忘れてはいけない登場人物が近所の発明家のオールゴ博士。人間の呼吸器や膀胱と同じ働きをする機械を発明するのだが、発明品の説明をしていると必ずお客さんがやってきて、博士のいない間に発明品を勝手にいじるヒトちゃんたちに壊されてしまうというのがオチである。3度目の脳と神経を持ったロボット(よく考えたら、ものすごい発明だな)を発明した時にいたっては、またお客さんがこないかなと言われるぐらいお約束となっている。
自分にとって身近な体のエピソードであるだけに、読んだものに与える影響も大きく、この本を読んで初めて知ったという体の原理も多い。臭いものでも鼻がなれて感じなくなる、あくびは眠けを防ぐために酸素を吸う行為、おしっこをすると熱が逃げてブルッとふるえるといったことも、からだのひみつを読んで得た知識である。それが何の役に立つのかと言われると返答に困るが、大事なことを教えてくれる1冊だと自分は思っている。
新訂版での変更点→からだのひみつの新訂版は、漫画も旧版と同じ藤木輝美で、大半が旧版をそのまま収録した形となっている。それではどこが変更になっているかと言うと、最も大きく変わったのがほねと筋肉のエピソード。お寺に泊まったヒトちゃんたちがグニャグニャ魔人からバラバラになった骨を集めるように言い渡されるのだが、実はロングさんが子供たちに骨のことを教えるために、山寺の和尚と組んで一芝居をうったというのが真相。これは旧版の本物の骨を集めて回るという点が問題だったのだろうか。それ以外に大きな変更はないが、消化器のところでヒトちゃんが見ているテレビがチャンネルからリモコンに変わっている、旧版ではジャイアント馬場のように大きい人は骨の数が多いのかといった質問が、ジャイアント馬場からお相撲さん(ちなみにどう見ても小錦)に変わっているなどの相違点がある。
漫画:内山安二

チューいせよのネズミや、ヤメレ!食っちまうどのブタでおなじみの内山先生のひみつシリーズ初登場となるのが本書コロ助の科学質問箱である。実はひみつシリーズでは珍しいことに本書は左開きとなっている。その理由は不明だが、他のひみつシリーズとは異なり、実在の大学の先生が漫画の中に登場するなど、かなり専門的な内容であることが関係しているのだろうか。みんなの疑問に答えるためコロ助が調べてまわるという設定になっており、それにネコとネズミがついていくという形になる。ちなみにネコの名前はニャーゴで、コロ助が釣りに行った際に魚と一緒についてきて、そのまま飼っているということである。なお残念ながら、あのブタくんは本書では登場していない。
質問の項目は「生活などのこと」、「乗り物や機械のこと」、「地球や宇宙のこと」、「動物や植物のこと」、「空気のこと」、「天気や気象のこと」の6つ。これらに関する様々な疑問をコロ助が調べていくのだが、それに答えてくれるのは実在する大学の先生たち。「そうだ○○大学の××先生に聞いてみよう」とコロ助が出かけていくと、漫画のキャラになった先生が登場してくるのだ。大学の先生が登場するということで、メタンガスだの、発火点だの、まさつだの難しい言葉がポンポンでてくるが、それでも子供が楽しんで読める内容となっているのは内山先生の功績だろうか。
ここで登場する大学の先生の中には、ひみつシリーズの他の作品を監修している先生も入っている。これは推測に過ぎないが、ひみつシリーズの作成を進めているうちに、大学の先生とのつながりが生まれ、これで1冊分の本が作れるのではということから、コロ助の科学質問箱が生まれたのではないだろうか。現に、恐竜の重さはどうして量るのという疑問については、恐竜のひみつでも量り方を紹介していたが、本書では科学博物館の先生に聞く形で、さらに詳しく解説している。また、まくらをして眠る理由や風呂に入ると手がしわしわになるというのも、からだのひみつで紹介していたものを改めて載せた形である。そういったわけで、コロ助の科学質問箱は他のひみつシリーズから生み出された副産物という感じもする。
ひとだまって本当にあるの、超能力とはどんなもの、幻の大陸が日本の南にもあったなど、さすがムーを出している学研だなと思える疑問も混じっているのだが、それでもオカルトに走ることなく科学的に解説していて、子供の好奇心をかきたててくれる。なお、乗り物と機械については疑問に答えるといったものではなく、風力発電、原子力船むつ、ジャンボジェット、ホバークラフト、電気自動車の仕組みをカラーページを使って紹介している。それにしても改めてコロ助の科学質問箱を読み返してみると、地球の年齢はウランの半減期から割り出すとか、秋になると葉が落ちるのはアブサイシン酸のはたらきだとか、大人が読んでも難しいことが書いていあるのに、よくぞこれを子供向けの本に仕上げたものだと感心させられる。
新訂版での変更点→基本的には旧版を、そのまま収録しているが、最も変わっているのは「乗り物や機械のこと」で紹介されているものが新しくなっていること。スペースシャトル、ボーイング767、ソーラーカー、超電導電磁推進船、リニアモーターカーの仕組みが新たに描き下されているが、風力発電やホバークラフトが珍しくなくなったからだと思われる。また、ページ数の関係だと思われるが、「空気のこと」の二酸化炭素についてと、空気はなぜ見えないかの2項目が削除され、「天気や気象のこと」に至っては全て削除されている。天気や気象のことは人口雪の実験や天気予報の仕組みなど、おもしろいものが多かっただけに残念である。また、謎に答えてくれる先生の大学名が削除されていたり、気象庁の担当者の名前が削除されて、気象庁のおじさんに修正されているのは、新訂版の時には役職が変わってしまったことからの配慮だと思われる。その他の変更点としては、アリが高いところから落ちても死なない理由として、空気抵抗の他に体重が軽いから落ちた時のショックも小さいという一文が書き加えられていたり、旧版では最も古い化石はアフリカのバクテリアの化石だったのが、新訂版ではオーストラリアのランソウの化石となっている。
漫画:林夏介

昆虫のひみつで活躍することになるのは、X星から地球人のことを研究するためにやってきたはかせと、X星の少年リトルくん、その友達のペコちゃんである。地球人のことを研究するために、地球人と同じ姿になって宇宙からきたのはいいけれど、はかせが人間の大きさを間違えていたことから、小さなサイズになってしまったリトルくんたちは、昆虫のことを調べることになってしまったのだ。それにしても、最初に調べることになった虫がゴキブリというのは、よく考えたらすごい話である。家の中の虫から調査をはじめたので仕方がないとはいえ、ゴキブリの卵を持って帰ろうとするリトルくんもどうかと思う。しかも、ゴキブリの次はシロアリを調べていくところが、昆虫のひみつは一味違った学習本だと感じさせてくれる。ちなみにシロアリの次は蚊になるわけで、カブトムシやセミといった子供に人気の虫が出てくるのは、随分と後になってからである。
X星のUFOには最新の装備が搭載されており、タイム光線をあてると時間を早く進めることができる。これにより、卵から孵化して成長する昆虫の姿が一瞬にして見られるというわけである。その他にもエックス光線で巣の中を透視したり、ドリルで穴をあけたり、タガメをアームでつかんだりと、UFOの万能っぷりはすさまじいものがある。
それにしてもリトルくんやペコちゃんは、アリジゴクに落ちそうになるアリを助けたり、サムライアリにさらわれた他のアリのサナギを取り返してあげたりするのは気持ちとしては分かるけれど、自然界からしたら余計な手出しをしているということになる。しかし、最後の方になると反省するところがあったみたいで、いい虫、悪い虫というのも、人間から見た時の話で、虫からすれば人間が害虫ではと考えるまでになる。こうして地球の虫の調査を終えたリトルくんは、昆虫の卵をおみやげにX星に帰っていく。この卵がかえった時に再び地球へとやってくるのだが、それが続編にあたるカブトムシ・クワガタのひみつとなる。
そして、リトルくんたちがX星に帰った後に、昆虫なんでも質問箱のコーナーがあるのだが、こちらは恐竜のひみつの川崎てつおが漫画を描いている。この質問箱ではスズムシやカブトムシの飼い方も紹介されているので、昆虫好きな子供にとっては実践的な1冊と言える。なお、オトシブミが卵を葉っぱでくるんでいく様子が連続撮影された写真が載せられているのは、めったに見られない貴重な場面だと思われる。
新訂版での変更点→昆虫のひみつは旧版と新訂版に大きな違いがなく、どこが違っているか探すのが大変である。宇宙や科学と違って、昆虫に関する学問は20年ぐらいでは大きく変わらなかったということであろう。見つけた限りだと、新訂版ではクロナガアリのさなぎの写真を1点挿入、旧版ではミヤマフキバッタだった写真が新訂版ではコバネイナゴに差し替えられている、ナナフシやキタテハの擬態の写真が新しいものになっているなど、変更点は写真に関するものばかりである。これは20年の間に学研が入手した写真が新たに使われたものと思われる。なお、自分が入手した新訂版は最初の14ページが何者かの手によって切り取られてしまっている。これはゴキブリに関する部分となるのだが、ゴキブリの紹介が気持ち悪くて切り取ってしまったのか、それともゴキブリに興味があって切り取って保存しておきたかったのだろうか。
漫画:篠田ひでお

地底探検船に乗って地球のひみつを探るために出発したのは、アースはかせと、親戚の女の子チコ、チコの友達のあわてんぼうのQ太の3人。それにアース博士が作った万能ロボットのドンドンと、へんな生き物のハテナも一緒に付いていく。解説役であるドンドンはともかく、ハテナはひみつシリーズの中でも、かなり異質な存在。宇宙生物とも思えないハテナは、何の脈絡もなく登場してくるのである。そのハテナの役割は何かというと、はてな、はてなと疑問を投げかけているだけなので、マスコットキャラと考えればよいだろう。
そもそも地球の内部に冒険に出るきっかけとなったのは、チコのママがダイヤモンドを紛失したので、その代わりとなる原石を採取するため。そのため岩石や鉱物に関する説明は、かなり詳細に行っている。写真付きで火成岩や堆積岩の種類を紹介しているが、これを学校で習うのは中学生になってからのこと。それを小学生のうちに教えてしまおうというのだから、なかなか高度な内容となっている。ちなみにサファイヤやエメラルドの原石も写真で紹介されているが、自分が子供の時には、このページだけ見入っていた記憶がある。チコはダイヤモンドが目当てで探検に出かけたのだが、どうやらチコのことを笑えないようだ。
この地底探検の最中に危険が迫ると、ドンドンが危険信号を発するが、最初に遭遇した危険は地中に存在する温泉で、これは危険とも呼べない代物。次の危険は地震だったが、地震ぐらいでは地底探検船はビクともしなかった。そして最大の危険である火山の噴火は、正に絶体絶命の大ピンチ。噴火のルートに入ってしまい、マグマと一緒に地上に噴き上げられた探検船の窓にひびが入るなど、一つ間違えば登場人物全員死亡という事態にもなりかねなかった。4ページにも渡って噴火に巻き込まれた状態が描かれているが、ひみつシリーズの中でも、最も登場人物の命が危機にさらされた場面ではないだろうか。
この火山の噴火でグリーンランドにまで吹き飛ばされたことから、氷河や氷山、オーロラまで目にすることになるQ太たち。そして日本に帰る途中でサンゴ礁も見て回るのだが、これにより地球が秘めるパワーのすごさを感じさせてくれる1冊となっている。このように内容は充実しているが、地球が持つエネルギーを子供に分かりやすく説明することは困難だったと見え、地震が地球にとって欠かせないものである理由や、海流が発生する原因など、理解するのが難しい内容も多い。しかし、子供が読むものだからといって妥協することなく、専門的な内容を説明する姿勢は、近年の学習まんがも見習う必要があると思われる。
新訂版での変更点→地球のひみつの新訂版は作者も内容もガラっと変わって、全く新しいものになっている。これは岩石や鉱物に重きを置いていた旧版では、子供が付いてこれないと考えたかどうかは分からないが、かなりバラエティ色が強まった内容となっている。作者は恐竜のひみつの新訂版も手がけたたかや健二氏。博士とダン少年、飼い犬のボロ、それにサメに襲われているところを助けられたエミも加わり冒険に出かけるのだが、すごい勢いで世界中を巡ったかと思ったら、海底や地球内部にも潜り込み、ついにはタイムトラベルを開始して地球誕生の歴史まで見て回り、さらに宇宙にまで飛び出して他の惑星と地球を比較する…って、これは慌しすぎではないか。ひたすら地球のことを探った旧版と比べて、内容を広げすぎたせいで少し散漫になってしまった点が残念でならない。
漫画:今橋さとし

初期の学研のひみつシリーズは、科学や動物など理科に関するものを扱ったものが多いのだが、ここにきて理科とは全く関係ないジャンルの登場である(とはいうものの忍者が使う磁石や、家庭でもできる手品で、理科に類する内容を扱っているのだが…)。本作の素晴らしいところは忍術と手品という普通なら結びつけて考えないものを組み合わせて、見事なまでに1冊の本に仕上げたことにある。過去に遡って忍術を学ぶところから、現代に戻って手品の種明かしを探るという流れは、実に秀逸である。また、本作がおもしろいのは今橋先生のユーモラスな作風に拠るところが大きく、所々に挟まれるギャグは大人になってから読み返してもおもしろい。
主人公は忍者が大好きな小学生のタケシ。彼が野球をしている時に宇宙人のペコポンと出会ったことから、忍者について学んでいくことになる。ペコポンは忍者のことを研究するために地球にやってきた宇宙人。そのためタイムトンネルをくぐって過去へと向かうのだが、そのついでに忍者が大好きなタケシを誘ったというわけである。その忍者の里で出会うのが少年忍者のサスケ。彼のお父さんは上忍で忍者の頭領だけあって、サスケは優れた忍者である。また、サスケの飼い犬である忍犬チンボツ丸も仲間となるのだが、こいつが中々いいキャラをしている。こうしてサスケと仲良くなったタケシは忍者屋敷を見て回るのだが、どんでん返しや隠し戸など、子供が読んでワクワクする内容ばかり。がんどうをはじめとした忍者の秘密道具や、成長するアサを跳び越える修行などが紹介され、読んでいるものを飽きさせない。
さらに、本編のおまけとなる形で、実在した有名な忍者を紹介しているが、ここで登場するのは槍で額を突かれても声をあげなかった穴九右衛門、飛び加藤こと加藤段蔵、風魔一族の首領である風魔小太郎、後醍醐天皇の第一皇子である大塔ノ宮の4人。最後の大塔ノ宮は忍者ではないのだが、追っ手を欺いたのが忍者のようだということで紹介されている。また、忍者なんでも質問箱のコーナーで登場するのが忍者はかせ。忍者映画の撮影の仕方や、女忍者はどうしてくのいちと言うのかなどの質問に答えてくれる。
さて、後半部分はガラっと変わって手品の話となる。タケシが現代に帰ることになったのだが、修行も兼ねてサスケも一緒に現代に行くことになったのである(チンボツ丸もついてきてしまうのだが)。ちょうど、タケシのおねえさんがマジックショーを見に行くところだったので、それに着いて行く面々。目の前で繰り広げられる手品に驚きながら、人体切断や空中浮揚などのタネを推理していくことになる。この手品のひみつの部分も2つに分かれていて、前半はマジックショーの見学なのだが、後半は家に帰ってきてから、みんなで思い思いの手品を披露していく。そこで繰り広げられるのは、氷に塩を振って糸で吊り上げたり、空気抵抗を利用して新聞で割り箸を折るなど、科学実験に関係したものとなっている。ここら辺は学研が得意とするところであろう。手品を最初に披露したのは、タケシのお姉さんなのだが、それを見た人が我も我もと押し寄せて手品大会となってしまう。お米屋さんからタクシーの運転手、ついには空き巣まで、どんどん人が増えてくる物語構成は実にうまいと感心させられる。
新訂版での変更点→この作品は旧版と新訂版が、ほとんど変わっていないので、違いを見つけるのも間違い探しのようになってくる。自分が見つけた限りだと、現在の三重県上野市の写真が新しいものになっている。タケシが手製のスパイクを作って浮かれている時に口ずさんでいる歌が一部変更されているの2ヵ所である。
漫画:内山安二

まず最初にお断りしておきますと旧版の科学物知り百科が見つからなかったため画像は新訂版のものです。ただ、内容に関しては旧版と新訂版に大きな違いは無いので、新訂版を見ながら紹介を進めていきたいと思います。
漫画を描いているのはコロ助の科学質問箱でもおなじみの内山安二先生。科学物知り百科が他のひみつシリーズと比べて大きく異なるのは、全て4コマ漫画で構成されていること。1コマ目と2コマ目で動物の習性や宇宙のことについて科学的な説明を行い、3コマ目と4コマ目で日常生活に転換して話をおとすのだが、内山先生の話のおとし方が非常におもしろいのである。カメレオンが左右で別々のところを見ることができる習性を説明したとこから、主人公の大ちゃんが、よそ見をしているうちに、おやつを盗むのを失敗する展開なんて、よく思いつくものだと感心する。
登場人物は男の子の大ちゃんと、女の子のしょう子ちゃん。二人は兄弟のようだが、ほとんど同じ年に見える。大ちゃんがお兄ちゃんのように思えるが、もしかしたら双子なのかも知れない。大ちゃんはわんぱく少年で、おやつに関するネタがやたら多い。しょう子ちゃんはおしゃまさんで、大ちゃんに比べて優等生のように思えるが、大ちゃんを重しにして飯盒を炊いたり、軽石を持ち上げてガキ大将を撃退したり、意外な一面を見せてくれる。その他には二人のお母さんもよく登場するが、お父さんの方は登場回数が極端に少ない。それよりも目立つのがおじいさんで、頭がハゲているというネタはしつこいほど使い回されている。大ちゃんに落書きされたり(2度も)、タンポポの芽が出てきたり、金星と間違えられたり、おじいさんの頭も災難である。
家族以外では大ちゃんやしょう子ちゃんより年少のマー坊という男の子が何度か登場する。動物園のカバに驚いたり、おみやげにもらった海水を飲んでしまうなど、大ちゃんも顔負けのキャラである。そして、内山先生と言えば動物キャラが欠かせないが、本作でも大ちゃんのペットとして猫のニャーゴと犬のムスは健在である。コロ助の科学質問箱や世界の国ぐにびっくり旅行に出てくる動物と違って、人の言葉は話さないものの(と思ったらニャーゴが話しているコマが幾つかあった)、大ちゃんとニャーゴは本当に名コンビだと思う。この作品ではムスも色々と活躍しているが、至るところに描かれているニャーゴを見ると、内山先生はこのキャラが本当に好きなんだと思う。
新訂版での変更点→先にも書いたように旧版が入手できないので、正しい比較をすることはできませんが、一見した限りでは旧版と新訂版に大きな違いがありません。ただ、自分の記憶に間違いがなければ、クジラの呼吸、食虫植物、糸電話の3つは新しく描き下した話のような気がします。ということは、その代わりに削除された話もあるかも知れませんが、さすがにそれは思い出せません。それと、解説部分で使われている画像も幾つか新しいものに変わっているかも知れません。少なくとも「電気のはじめ」で使われている炊飯ジャーや町のネオンの写真は、旧版には無かったように思います。この項については旧版を入手できたら確かめることにします。
漫画:浜田貫太郎

ノッポ動物研究所のノッポ先生のところに訪れた動物好きの小学生ドンちゃんと、その友達でおちゃめなマリちゃんは、ノッポ先生が研究に没頭するあまり世話をしてもらえず、しょげているネコのニャンとイヌのワンを発見する。実はノッポ先生は動物の研究をするためのエアカーを発明していたのだ。エアカーには動物の言葉を理解できる装置が搭載されており、これにより動物の研究が進められるというのだ。そこで、みんなで動物の調査に出かけることになるのだが、そこでノッポ先生から調査に行く資格があるかテストするため出題されるのが、ほ乳類の定義について。小学生にとっては難しい問題だが、背骨があること、赤ちゃんを産んで育てることなど、まずまずの正解を出せたということで、ノッポ先生の許可をもらった2人は動物探検に出発する。
まずは動物王国であるアフリカでの調査から始まり、ライオンやハイエナの狩りの仕方を見た後は、タンザニアにあるゴロンゴロの動物たちを観察。実は子供の時に動物のひみつを読んで最も印象に残っているのが、このゴロンゴロであり、火山の噴火の跡地が動物の楽園になっていることに衝撃を受けた覚えがある。そこからインド、東南アジア、オーストラリアと巡り、ひとまず日本に帰ってくる。ちなみにオーストラリアにおける有袋類の進化の歴史は、子供の時には理解できなかったが、大人になってから読むと、かなり興味深い内容が書かれていたことが分かる。
日本に戻ってから、夜行メガネと赤外線テレビカメラを発明したノッポ先生は、これで夜の動物たちも観察できると、今度は南米のアマゾンに向けて出発し、昼とは違う動物の一面をジャングルで観察することになる。そこから北上し、アメリカのバイソンが絶滅した理由を知ることになるのだが、人間が一つの生態系を破壊してしまった歴史は考えさせられるものがある。そして、最後は寒冷地を目指し、オオカミやトナカイ、シロクマなどの動物を観察して、ドンちゃんとマリちゃんの冒険は終了となる。なお、おまけとなる動物なんでも質問箱を描いているのは、恐竜のひみつを描いた川崎てつお先生、さらに巻末には内山安二先生による動物の足跡比べも載っている。
実はこの動物のひみつは、子供の時にひみつシリーズを集めていて、初めて今一つだと思った作品。その理由は自分でも定かでないが、学術的部分に寄りすぎたせいで、動物の迫力が伝わってこないためではないかと思われる。漫画の部分に力を入れすぎると、今度は学術的な部分がおろそかになり、それはそれでつまらないのだが、学習漫画において、そのバランスは実に難しいと感じさせてくれる。なお、本書を監修した多摩動物公園の粟田彰常氏は明治天皇の孫で元華族であるが、2006年に亡くなられている。漫画を描いた浜田先生も2002年に亡くなられており、時の流れを感じずにはいられない。
新訂版での変更点→実は動物のひみつの新訂版というのは、かなり興味深い内容となっている。それというのも作者は大石容子さんで、絵もストーリーも全く新しく描き直されているのだが、内容は旧版に準じたものとなっているのだ。逃げてしまったシトラスというライオンのロボットを捕まえるため、まさきくんとみずきちゃんが、竹野先生と世界中を巡るというストーリーなのだが、ゴロンゴロの動物やバイソンの絶滅の理由など、旧版に載っていたエピソードがうまい具合に収録されている。これは新訂版のあり方として評価されても良い手法だと思われる。ただ世界を巡る手法が飛行機なのだが、シトラスを発明するぐらいなら、旧版で活躍したエアカーぐらい作っても良いのではないだろうか。
漫画:渡辺省三

主に自然科学をテーマに扱うひみつシリーズとしては珍しく人工的なものをテーマに取り上げているが、飛行機やロケットが飛ぶ原理は科学と密接に関わっているので、そういう意味ではあながち他のひみつシリーズから大きく脱線していないと思われる。この飛行機・ロケットのひみつは物語の導入部が実にうまく出来ていて、模型飛行機大会の参加者の中から、優勝、二位、敢闘賞に輝いたジュン、タロー、マリの3人が、そのご褒美として航空学校に入学するという流れになっている。優勝したジュンは優等生でパイロットの適正を兼ね備えている。それに比べてタローはおっちょこちょいのところがあり、読者である子供と同じ目線に立つ存在となる。そしてスチュワーデスにあこがれるマリがいることで3人のバランスがうまく取れているのだ。
この3人を教えることになるのが、航空学校の教官である雲井五郎。これまでのひみつシリーズでは、子供たちに色んなことを教えるのは博士の役目だったが、本書では仕事のプロが飛行機の知識を生徒に教える形となる。最近では13歳のハローワークなどキャリア教育が注目されているが、それよりもはるかに早くキャリア教育を先取りしたものと言える。そして、もう一人というか、もう一羽忘れてならないのが、タローのペットであるアヒルのペコ。空を飛ぶことにあこがれる飛べないアヒルをマスコットキャラにしたことで、物語が俄然おもしろいものになっている。
大会の褒美で飛行機について教わることになったとはいえ、教える内容は実に本格的である。最終的には小学生であるジュンに操縦かんを握らせてテスト飛行まで行わせてしまうのには驚かされる。もちろん、そこに至るまでは長い道のりがあり、まずは飛行機の歴史から学ばなければならない。映写室でオットー・リリエンタールとライト兄弟の物語や、様々な種類の飛行機を見ることになるのだが、この紹介にかなりの分量を割いている。それを知った上で、どうして飛行機が飛ぶかを学ぶのだが、この本を最初に読んだ子供の時にも思ったものだが飛行機の翼に生じる揚力を理解するのは本当に難しい。いや、大人になった今でも、あれだけ大きい飛行機が揚力という不安定なものだけで多くの人を乗せて飛んでいるというのは信じ難いものがある。これが浮力で飛ぶ気球や飛行船ならともかく、それ自体が上に浮き上がる力を持たない飛行機が飛ぶというのはすごいことではないだろうか。ちなみに水平尾翼や垂直尾翼、さらにはフラップの役割まで教えているのは、子供向けの本なのにすごいものだと思う。
飛行機のテスト飛行を行った後は、タイトルにもある通りロケットについて学ぶことになるのだが、空気の力で飛行機が飛ぶことを学んでから、空気の無いところを、どのようにしてロケットが飛ぶかを学ぶのは、話の持っていき方としてうまいと思う。なお、本書でもロケットの開発者として紹介されているフォン・ブラウンだが、この本が発行された当時は生きていたことを考えると、ロケットの歴史は浅いものだということを改めて実感せずにはいられない。また、ひみつシリーズの定番である質問箱のコーナーもあるのだが、そこでは滑走路がいらないVTOLを使った空の通勤バスが考えられているとあるのに、残念ながら30年以上経った今でもそれは実現していない。
新訂版での変更点→残念ながら新訂版は未見です。短い間に大きく変化する飛行機やロケットの性能が、新訂版でどのように紹介されているか見てみたいものです。
漫画:藤木輝美

漫画はからだのひみつも担当した藤木輝美氏だが、からだのひみつよりは登場キャラは少なめで、3人と1匹と1羽だけとなっている。その登場キャラだが、男の子キャラは珍しいものが好きなホップ君。からだのひみつのヒトちゃんよりは幼い感じで、かなりそそっかっしいところがあるホップ君だが、その無茶な行動から食虫植物に溶かされそうになったり、ヒロインのメロンちゃんを金魚殺しの犯人と疑ったり、博士の湯飲みを割ってしまったりと、自分ならず周りにも迷惑をかけっぱなしである。いつも緑の帽子をかぶり、そばかすが特徴のホップ君だが、なぜか帽子にことりのピーを飼っている。なお、本作で出てくる動物は、あくまでもマスコットキャラ扱いで、特に目立った活躍は見られない。ペットのイヌも登場しているが、イヌの名前が付いてないことに、今回読み返して初めて気がついた。
そのホップ君とメロンちゃんが、ツルナ博士の発明したミニドリップ号に乗って植物の世界を探検することになる。空を飛べ、ドリルも付いていることから、水中も地中も自由自在に動き回るミニドリップ号だが、大きさは1.5cmしかない。このミニドリップ号に乗るため、博士が発明したミクロナイザーを使って1000分の1のサイズまで小さくなるのだ。なお、元に戻る時はエンラジャーを使えば瞬時に大きくなれるのだ。このようにツルナ博士は天才的な発明家であるのだが、ついには金魚と会話する装置やタイムマシンまで発明してしまうのだから只者ではない。それにしても植物のことを調べることになったきっかけは、隣町にコレラ菌が発生し、バクテリアも植物であることを知ったからなのだが、数ある植物の中からバクテリアがスタート地点になっているというのもすごい話である。
やはり子供に興味を持ってもらうためか、ウツボカズラなどの食虫植物をはじめ、マングローブ、ラフレシア、オオオニバスなど、最初の方では特殊な植物が紹介されており、そこから根の仕組み、茎の仕組み、葉の仕組みを紹介し、さらには発芽のエネルギーや植物が酸素を生み出すことにまで触れている。ホップ君が食虫植物に溶かされそうになるのもピンチであるのだが、それ以上の大ピンチは植物の茎を調べている時に訪れる。ミニドリップ号のドリルが植物の細胞に刺さって抜けなくなってしまったのだ。この時は植物の中に入るためミクロナイザーを2回使用しており、細胞を抜け出すためとはいえ、3回目のミクロナイザーの使用で、0.001ミクロンのサイズにまで小さくなるのは危険を伴う行為だったのだ。
しかし、そんなピンチよりも植物のひみつが子供にとって忘れられないトラウマを残すことになったのが、最後に描かれる未来世界である。未来は人間の努力次第で変わるものだとツルナ博士が前置きしているとはいえ、公害により日光が届かなくなり、全ての植物は死滅し、全ての人間が酸素ボンベを背負って生活している世界は衝撃的である。描かれているのは、わずか150年後の未来であるが、この本を読んだ子供たちは地球の未来を案じるようになったであろうか。
新訂版での変更点→この作品も新訂版の内容は未確認。植物なので内容が大きく変わるとは思えませんが、どうなっていることやら。
漫画:川崎てつお

作者は恐竜のひみつ以来の登場となる川崎てつお氏だが、海のひみつを語る際に忘れてはならないのが、海を盗むためにアンドロメダからやってきた宇宙人スパイのドロドロの存在である。ひみつシリーズ屈指のおバカキャラであるドロドロだが、海を盗もうとする悪党が主要キャラというのもすごい話である。自分の星に海が無いから地球の海を盗もうというのもムチャクチャなのだが、どうやって盗むかにいたっては全くのノープラン。そこで海のことを知るために、セッちゃんやノンちゃんと一緒にハカセから海について教わることになる。海を盗もうとするドロドロに協力するのはどうかと思うのだが、ドロドロがおバカなこともあり、どうせ海を盗むのは不可能だろうとセッちゃんたちはたかをくくっているのだ。
バカなドロドロだが、科学の進んだ星から来たらしく、数字の計算や機械の修理などはお手の物である。普段はバカなくせに、地球上の海の表面積を即答したり、ロケットの故障を瞬時で直したりするなどのギャップがすごい。そんなドロドロが操作するロケットは、自ら考える意思を持っていて、タイムマシンとして使うこともできる優れもの。このロケットのおかげで、地球が出来たばかりの頃にさかのぼって海の誕生を見ることができたし、普段は見ることができない深海の様子も見ることができたのだ。ただ、操縦するのがバカなドロドロだけあって、運転中に席を離れて墜落しそうになったり、深く潜りすぎて水圧に押しつぶされそうになったりと、一緒に乗っている者は命が幾つあっても足りないのがたまに傷だ。
原始の海の説明では生物誕生のもとになったコアセルベートが紹介されていたが、何も無いところから生物が誕生する生命の不思議を感じずにはいられない。ドロドロは卵があれば、そこから生物が誕生するじゃないかと言い、その卵も無かったことを指摘されると、卵はニワトリに産ませればいいと言うなど、正に無敵のおバカっぷりである。どうして深海魚は浅いところに浮かんでこないかの謎については、浮かんできたら深海魚がいなくなってしまうというムチャクチャな理論で済ませてしまうドロドロだが、ノンちゃんが「この人は何も不思議がらないと」言いたくなる気持ちも分かるというものだ。そして、ドロドロは女の子のノンちゃんはお気に入りだが、男の子のセッちゃんとはいがみ合ってばかりいる。それというのもドロドロが海を盗もうとするからいけないのだが、この二人のやり取りが実におもしろい。海の塩分濃度は次第に濃くなっていくか、薄くなっていくかの論争は、この2人のいがみ合いがあればこそである。
しかし、海のことを知れば知るほど、海流はあるし、潮の満ち干きはあるわで、海を盗むのはますます困難に思えてくる。それでもこのままではアンドロメダには帰れないドロドロは南極の氷山を持ち帰ろうと画策する。氷山には塩分が含まれていないのだが、それは後から岩塩をまくという良い加減さがいかにもドロドロらしい。しかし、氷山奪還計画は失敗に終わり、ドロドロはロケットごと氷山に閉じ込められてしまう。命の海を盗もうとした天罰じゃとハカセに言われてしまうが、ドロドロが憎めないヤツだけに、少しかわいそうな気がしないでもない。しかし、氷山に閉じ込められたドロドロより、南極に置き去りにされたハカセたちの方が困った状況ではないのだろうか。
新訂版での変更点→新訂版は現在捜索中。本書では海底油田を掘る第二白竜号や深海を調査するバチスカーフ号が紹介されているが、海洋探査に関しては急速に技術が進歩しているので、変更点を見てみたいものです。
漫画:伊東章夫

まず、お断りしておきますと科学物知り百科と同様に旧版が見つからないので、画像は新訂版のものです。ただし、旧版と新訂版に大きな違いは無いようなので、新訂版を見ながら紹介を進めてまいります。魚のひみつにおいて漫画を描いているのは、ひみつシリーズ初登場となる伊東章夫先生。どこか手塚治虫や石ノ森章太郎を彷彿とさせる画風だが、アシスタントをしていた経験でもあるのだろうか。そういう画風のため登場キャラのタローとマコは男の子・女の子というよりは少年少女といった感じで、少し大人びて見えるのが特徴である。タローはネモ船長にあこがれており、潜水艇に乗って海底探検をするのが夢。マコも一緒について行きたいと言っているので、やはり海底探検に興味がありそうだ。なお、初めて魚のひみつを読んだ時は、ネモ船長って誰だよと思ったものだが、ジュール・ヴェルヌの海底二万マイルの主人公である。
そのタローとマコは岩場で魚釣りをしているうちに、潮が満ちてきて取り残されてしまう。その二人を魚型の潜水艇「うらしま号」で助けに現れたのがネモ船長ではなく、マコのおにいさんだった。なお、本作ではマコのおにいさんが解説役となり、魚のことを説明している。また、ひみつシリーズではおなじみのペットキャラだが、本作では魚が大好物のネコのトラとなる。比較的ファンタジー性が低い作品でありながら、トラは何の違和感も無く人語を解してしまう。そしてもう一人、後から登場するのが魚屋のガンちゃんである。スキューバダイビングが得意で魚にも詳しいガンちゃんだが、二枚目のタローと違ってガンちゃんは、今の時代にはお目にかかれないような、わんぱく少年となっている。
全六章で構成されており、第一章「うらしま号の海中たんけん」では、ナマコの中に隠れるカクレウオや、ハナオコゼの擬態、さらには深海魚などを見て回る。第二章「うらしま号 SOS」は、うらしま号が漁船に吊り上げられてしまったことがきっかけで、漁師のおじさんたちから魚のえらやうきぶくろなど体の仕組みを聞くことになる。第三章「タロー、マコの一日見学」からガンちゃんも加わり、マコのおにいさんが勤める研究所で魚眼、耳石、うろこなど、魚の体の仕組みの詳しいところまで踏み込んでいく。なお、側線についてはトラが魚に変えられてしまった夢という形で紹介している。余談ではあるが研究所職員の平目くんはヒラメのような顔をしており味のあるキャラだと思う。第四章「海のギャングにアタック」ではタローやマコがスキューバダイビングにチャレンジして、サメやエイなど変わった魚を紹介しているのだが、それだけでは紹介仕切れないということで、おにいさんが魚図鑑を読みながらテッポウウオやトビウオなども紹介している。そして、第五章「サケのぼうけん大旅行」でタローの見た夢という形でサケの一生を紹介。第六章はひみつシリーズ定番の「さかななんでも質問箱」のコーナーなので、実質的には第五章でタローとマコの冒険は終わりとなる。サケの旅は死をもって締めくくられるので、夢オチということもあり、妙にさみしいラストとなってしまったのが印象に残っている。
新訂版での変更点→旧版を見つけてないので、新訂版との変更点を見比べることはできませんが、子供の時に読んだ旧版の記憶を呼び起こしてみる限り、イラストや写真なども含めて大きな変更は見られない。ただ、まめちしきでソ連が旧ソ連となっているように、まめちしきの部分に変更が何点かあるように思います。
漫画:今橋さとし

忍術・手品のひみつでも独特のユーモアのセンスを発揮した今橋さとし氏だが、そのセンスは本作でも健在。主人公のトリスケのキャラからして、小学生ぐらいの男の子にも関わらず、波平のようなはげ頭に毛が1本だけというブッとびぶりである。今橋氏は目次の段階から物語に突入するパターンを得意としており、トリスケは鳥を研究するため巨大なカゴを作ってワシを生け捕りにしようと行動を起こす。そこで、おとりにするためブタのトントンを使おうとするのだが、ひみつシリーズの定番であるペットキャラをブタにしようなどと考えるのは、今橋先生ぐらいのものではないだろうか。
そんな鳥好きのトリスケに鳥のことを教えてくれるのが、鳥の神トッチャンドリなのだが、鳥の神のくせに鳥だか何だか分からない正体不明のキャラだったりするのだ。あまりの変なキャラゆえにトリスケやトントンは笑いが止まらなくなるぐらいおかしなキャラである。とにかく、トリスケ、ブタのトントン、トッチャンドリの3人が鳥のひみつを調べることになるのだが、まず鳥を知るためには、飛べない鳥のことを調べようというところがおもしろい。人間に飼われたため飛べなくなったニワトリ、足が発達して飛べなくなったダチョウ、泳ぐために飛べなくなったペンギンなど、生物は環境に応じて変化することがよく分かる。
しかし、飛べない鳥を見ていただけでは、鳥の研究にならないので、上昇気流を利用して飛ぶハゲワシや、斜面を滑空して飛ぶアホウドリをトッチャンドリに呼び出してもらうトリスケだが、それだけでは物足りないと、トッチャンドリの能力により体を鳥にしてもらい、トリスケは念願がかない大空を飛べるようになる。ただ顔だけは人間のままなので、すごくおかしな姿である。しかも、なんとトリスケだけでなく、トントンまでも顔がブタで体が鳥の姿に変化してしまうのだ。トントン曰く「鳥に見られても、ブタに見られても笑われるだろう」ということだが、それは見事なまでに当たってると思う。
後半は本書の見どころとなる鳥のチャンピオン大会になるのだが、ここでトッチャンドリの代わりに、ハタオリドリとツバメとサイホウチョウを呼び出そうとしたトリスケは失敗して、はたおりつばめちゃんを呼び出してしまう。随分と後になってからのヒロインの登場なのだが、トリスケやトントンと比べるとごく普通の女の子である。ちゃっかり者チャンピオンのミツオシエや忍者鳥チャンピオンのミゾゴイに続いて、なわばりチャンピオンのコシジロイヌワシの自慢が終わったところで、鳥たちは自分の縄張りを思い出して帰っていく。そして、トッチャンドリがトリスケたちに最後に見せたのが、鳥のふんにより生み出された最高の天然肥料グアノである。この貴重な天然資源を巡って、人間は自然破壊を繰り返してきた。こうしたエピソードを通じて本書は鳥の平和を守ることが人間の平和につながっていることを教えてくれる。
最後に収録されている鳥のなんでも質問箱は、今橋氏ではなく山根赤鬼氏が担当している。今橋氏とは違うユーモア感覚でおじさんと少年が活躍し、この質問箱のコーナーもなかなかおもしろい。
新訂版での変更点→新訂版は現在捜索中。内容からして大きな変化は無いと思いますが、見つけ次第、確認したいと思います。
漫画:相田克太、篠田ひでお、高須れいじ、原島サブロー

発明・発見のひみつでは全部で75に及ぶ発明と発見が取り上げられているが、1つにつき1〜4ページを割いて紹介している。そして、他のひみつシリーズと異なり4人の漫画家の共著という形になっているのが特徴。「食べ物の発明・発見」と「学用品の発明・発見」は相田克太氏、「日用品の発明・発見」は高須れいじ氏、「すまいと建築の発明・発見」と「道具と機械の発明・発見」は原島サブロー氏、「生物や医学の発明・発見」と「交通や通信の発明・発見」、さらに「そのほかの発明・発見」は篠田ひでお氏が担当している。
「食べ物の発明・発見」と「学用品の発明・発見」を受け持った相田氏の漫画に登場するのは、博士と男の子と女の子である。食べ物の発明と発見ではびんづめをはじめ、出てくる食べ物がどれもおいしそうに見えるが、サンドウィッチを発明したのはサンドウィッチ伯爵だというのは、この漫画を読んで知ったという人も多いのではないだろうか。なお、アイスにしょう油をたらすと甘みが増すと描かれていたので、実際に子供の時に試してみたら、ちっとも甘くならなかったのは苦い思い出である。また、インスタント食品の発明では、当時のCMから「三分間待つのだぞ!」や「はいラーメンどきよ」という流行語が使われているのだが、驚くべきことに風化してしまったCMネタが新訂版でも修正されず載っている。
「日用品の発明・発見」の高須氏も博士と男の子と女の子という設定は同じだが、相田氏よりも大人びた感じの作風となっている。この男の子だが、野球で泥だらけになったため丸裸にされたり、パンツのゴムが切れてずり落ちそうになったり、ズボンのチャックが開かなくなったり、犬にお尻をかじられたりと下半身にまつわる災難が目立つ。なお、マッチが発明されたのは1833年とあるが、マッチ売りの少女が書かれたのは1848年なので、当時は物珍しかったマッチをアンデルセンが童話に取り入れたのではないかと考えられる。
「すまいと建築の発明・発見」と「道具と機械の発明・発見」の原島氏だけが博士などの固定キャラを登場させていない。望遠鏡、写真、顕微鏡など、わずかなページで紹介するには難しいパートを担当したにも関わらず、子供にも分かりやすいようにうまくまとめられている。それにしても鉄筋コンクリートの構造やトンネルのシールド工法など、改めて見てみると難しい内容に触れていたことに驚かされる。
「生物や医学の発明・発見」などを担当した篠田氏は地球のひみつ以来となる久しぶりの登場である。やはり、博士と男の子と女の子の3人組だが、男の子はグズオくん、女の子はサエコちゃんと名前がつけられている。なお、ヒステリックなところがあるサエコちゃんだが、ひみつシリーズとしては珍しくメガネをかけた女の子である。なお、サンドウィッチの由来と同様に、玄米はかっけに効く、グラハム・ベルは2時間差で電話の発明者になった、リンゴが落ちるのを見てニュートンは引力を発見したなどのエピソードは本書を読んだおかげで覚えたものである。
ひみつシリーズではおなじみの欄外のまめちしきのコーナーは、本書では年代順に様々な発明・発見が紹介されており、最初は1492年のアメリカ大陸の発見からはじまり、最後は1970年の金星七号の金星着陸で終わっている。
新訂版での変更点→基本的には旧版の内容を、そのまま収録しているが、細かい部分で幾つか変更点がある。望遠鏡の発明のところで旧版ではウィルソン山天文台の写真だったのが、新訂版ではハップル宇宙望遠鏡に変更。モノレールの発明でも写真が新しいものに差し替えられている。また、ノーベル賞の受賞者は旧版では湯川秀樹、朝永振一郎、川端康成、江崎玲於奈、佐藤栄作、福井謙一の六人だったのが新訂版では利根川進が追加されている。なお、自分が子供の時に読んだ旧版には福井謙一の名前は無かったので、新訂版を待たずして修正されたものと思われる。また、「現在では天然痘は地球上からなくなり種痘は行わない」、「今ではフックが見たのは細胞ではなくコルクの繊維であることが分かっている」などの注釈が欄外に書き加えられているほか、まめちしきも何ヶ所か修正されている。さらに、巻末で紹介されている電話機のうつりかわりでは、プッシュホンの後に新訂版ではコードレスホンが追加されている。
漫画:相田克太、藤木輝美

タイトルにあるように天気に関する100のひみつに答えているのだが、前半部分の「太陽と天気」「雲・きり」「雨・雪」「台風」「かみなり」までの55のひみつは、発明・発見のひみつを描いた相田克太氏が担当。そして、後半部分の「日本の天気」「天気のことわざ」「天気予報」「天気のふしぎ」は、からだのひみつや植物のひみつを描いた藤木輝美氏が担当している。基本的に前半の相田氏のパートが天候・気象に関するひみつ、後半の藤木氏のパートが天気予報などに関するひみつとなっている。
前半部分の相田氏の漫画はストーリー仕立てになっていて、男の子の晴夫くんと女の子(名前不明)が三毛博士から天気のことについて教わる形となる。ここでいい味を出しているのが博士の助手であるかみなりのゴロゴロ。三毛博士以上に天気のことにくわしいゴロゴロだが、晴夫くんとは相性が悪いらしく、海のひみつのドロドロとセッちゃんのようにいつもケンカばかりしている。しかし、このゴロゴロのおかげで、たいこ型の乗り物で空を飛び、風や台風が発生する原因を探ることができたのだ。そして、雲・きりのひみつから登場するのが晴夫のおやじである。晴夫を怒ってばかりいて、いかにも下町のおやじといった風情だが、こうして天気のことが全く分からないキャラを出すことによって、博士やゴロゴロが質問に答えやすくなっている。これは、他のひみつシリーズでもそうだが、子供が読むものだからといって妥協することはなく、低気圧や高気圧、気流など難しい内容にまで、バンバン踏み込んでいく。トリチェリーの気圧の実験など大人になってから読んでも理解しきれないくらい難しい。そして、前半で「かみなり」のパートを最後に持ってきたのは、ゴロゴロが空に帰っていくためで、三毛博士のところで天気について学んだゴロゴロは、今も空のどこかでかみなりを鳴らしているだろう。
後半部分の藤木氏の漫画にも博士や男の子・女の子が登場するのだが、特にストーリーのようなものは存在しない。天気記号や前線の種類など、前半よりも専門的なことを扱っているのだが、後に天気図を書くときには、ここで覚えたことが思いのほか役に立った。ただし、ここで紹介されている、さじんあらしやちりえんむの天気記号は気象通報で流れたことは、自分が知る限りでは一度も無い。また、寒い夏と暑い夏がある理由も本書を読んで理解したが、オホーツク海気団と小笠原海気団の名前は、これを読んでと頭の中にインプットされたものである。
新訂版での変更点→旧版は2人の漫画家による合作だったが、新訂版ではシュガー佐藤氏が全編を通じ新たに漫画を描き起こしている。シュガー佐藤氏は石ノ森章太郎氏に師事していたことから、明らかに作風に石ノ森氏の影響が見て取れる。なお、漫画は新しくなっているものの、旧版をベースにしていることから、出てくる100のひみつも旧版と同じものが多く、旧版と似たような場面も多く見受けられる。また、旧版では博士が解説役だったが、新訂版ではテレビから出てきたお天気予おねえさんが解説役となっている。そのお姉さんと一緒に男の子のしんごくんと女の子のチエちゃんの兄妹が天気のなぞを探っていく。大きな違いとしては、最後に「環境と天気」という項目が付け加えられており、オゾン層やエルニーニョ現象、地球の砂漠化や温暖化など、今の地球に迫る危機を取り上げていることにある。新訂版だからといって内容が子供向けになっているかというと、そんなことはなく旧版になかった飽和水蒸気量の算出の仕方を載せるなど、なかなかあなどれない。おもしろい相違点としては空気の重さを表すのに旧版では先代の貴乃花親方を使っていたのに対し、新訂版では息子の貴花田(当時)が使われている。それ以外では巻頭の日本の天気の記録において、最大1時間降水量が旧版では昭和27年の徳島の記録だったのが、1982年に長崎を襲った豪雨の記録に塗り替えられている。
漫画:渡辺省三

この作品も旧版が見つからず画像も新訂版のものになっています。ただし、旧版と新訂版に大きな違いが無いようなので、新訂版を見ながら紹介を進めてまいります。本作の漫画を担当するのは飛行機・ロケットのひみつを描いた渡辺省三氏。タイトルがトン・チン・カンの科学教室となっているのは、トン子とチン平とカン太の3人が主人公になっているからだが、この3人は飛行機・ロケットのひみつに登場したジュン・タロー・マリと似通ったデザインとなっている。ただ、チン平がジュンと比べると間抜けな感じになっているのが大きな違いだろうか。そのトン・チン・カンの3人がいろんなことに疑問を持って、夏休みの自由研究にも使えるような実験を行っていくわけだが、彼らにアドバイスを与えてくれるチョビひげで蝶ネクタイのおじさんがいる。変わったいでたちのおじさんだが、3人を呼ぶときはトンチンカンのチンとか、実に失礼な呼び方をしている。まあ、パンダの目の回りは黒くてあったかそうとか、夕方の太陽が大きいのは近づいてるからなど、あまりにもトンチンカンなことばかり言っているから、そう呼ばれるのは仕方ない気がしないでもない。また、ペットキャラとなるのはネコのニャン太となるが、ほとんどしゃべらないながらも良い味わいのキャラとなっている。
本で紹介されている実験は実際にやってみたくなるようなものが多く、自分も幾つか子供の時に試した覚えがある。中でも印象に残っているのは、わたで包むのと、うちわであおぐのと、そのままにしておくのでは、どの氷が早く溶けるかの実験。そして、塩、油、お酢、氷のどれを入れたらお茶が変色しないかの実験。また、くもりガラスにセロテープを貼ると向こうが透けて見えるというのも実際に試してみたが、最近はくもりガラスも少なくなったので、今の子供は実験ができなくなっているのではないだろうか。
このように実践的な実験が幾つも載っているのは、欄外に書かれているように、紹介されている幾つかの実験は、学研才能開発コンテストの入賞作を参考にしているためで、子供の科学する心を刺激するのもうなずける。同じ服でも黒い服の方が熱を吸収する、フーと吐く息もハーと吹く息も温度は同じといった知識は本書を読んで覚えたものである。また、氷よりもアイスの方が冷たいというのも、本書で知ったのだが、そこで使われているアイスは森永のデリカである。子供の時はデリカがお気に入りだったので、実験の写真を見ているだけで懐かしくなってくる。
新訂版での変更点→基本的に新訂版は旧版の漫画を、そのまま載せた形となっている。旧版が手に入らないので正確な比較はできないが、明らかに違っているのは、空気の押す力を説明した実験の部分。旧版では缶ジュースを使っていたのに対し、新訂版ではペットボトルに変わっている。自分が子供の時は細い金具を使い、てこの原理で飲み口を空けるジュースが存在したが、そうした缶ジュースが消滅してしまったためと思われる。それと空気の圧力を使った建物ということで東京ドームが紹介されているが、これも新訂版になってから付け加えられたものである。また、火を使う実験で「この実験をしてはいけません」や「この実験は必ずおうちの人と一緒にしましょう」という注意書きがあるが、おそらく旧版には注意書きなどなかったものと思われる。
漫画:川崎てつお、ムッシュー田中

この化石のひみつの漫画を描いているのは、本編の漫画が恐竜のひみつや海のひみつなどを描いた川崎てつお氏。そして、途中で挿入される劇画を描いたのが、ちょっと変わったペンネームのムッシュー田中氏となる。化石の発掘に出かけることになったのは化石が好きながんばり屋の小学生ジローくんと、その友だちのエミちゃん。もちろん子供だけで化石を採りに行かせるわけにいかないので、大学で古生物学を勉強しているエミのお兄さんが同行することになるが、このエミのお兄さんが本作の解説役を務めている。なお冒頭の登場人物紹介でもエミの兄とあるだけで、作中において名前は判明せず、ちょっとかわいそうな扱いを受けている。そして、お兄さんだけでは専門的な領域に踏み込めないからか、もう一人、解説役として出てくるのが化石館の先生。いわゆる他のひみつシリーズにおける博士的なポジションにあたるが、彼も先生と呼ばれるだけで名前は出てこない。これにジローくんのリュックの中に入って付いてきてしまった犬のタロが登場するが、タロは人間の言葉を話さないので常にジローくんのそばにいるマスコットキャラとなっている。基本的に川崎氏の描く動物はかわいいので、なぜか野球帽をかぶっているタロもかわいいのだが、残念ながら恐竜のひみつのニャーゴほどは愛着の持てるキャラではない。
電車に乗って化石が採れる場所に出かけることになった3人だが、到着までに時間がかかるのでエミのお兄さんが語った話が、ムッシュー田中氏の劇画となる。劇画が途中で挿入されると書いたが、この8ページ目から始まる劇画が印象に残っていて、化石のひみつを覚えているという人も多いのではないだろうか。さいとうたかをを彷彿とさせるタッチで化石発掘を必要以上にドラマチックに描き出している劇画だが、ここで描かれるのは昭和43年10月に福島県でフタバスズキリュウを発見した鈴木直さんの物語りと、1908年にアメリカで発見されたひふが残っている恐竜のミイラの物語り。フタバスズキリュウを発見した鈴木さんは当時高校生だったが、鈴木さんはこれからも化石を探し続けていくだろうと締めくくられているように、今も化石発掘の仕事に従事している。なお、アメリカの話では化石発掘に情熱を燃やすスタンバーグ一家がジャガイモばかり食べていて、それをおいしそうと思った読者もいるのではないだろうか。
さて、お兄さんが語る化石発掘物語も終えて、現地に到着した一行だが、実は化石のひみつは他の作品と比べて、盛り上がりに欠けるところがある。それというのもタイムスリップするわけでもなく、特殊な能力を備えたロケットが登場するでもなく、化石を採取して化石館の先生に見てもらうだけのストーリーだからである。さらに後半では、生きている化石を見せてあげるというエミのお兄さんに連れて行ってもらったのが動物園なので、エミではないけれど「そんなのずるい。ちっともおもしろくないわ」と言いたくもなる。サイやイチョウは生きている化石だと言われても、子供の頃はそのすごさが分からなかったし、残念ながら大人になった今でも実感できないところがある。なおジローくんは化石好きという割には、採取した化石を乱暴に扱い割ってしまっているのだが、後に自分が化石発掘をした際にはジローくんと同じことをやってしまい注意されることになる。
新訂版での変更点→この本も旧版のみで新訂版は発見できず。そのうち見つけられたら新訂版での変更点を取り上げたいと思います。
漫画:内山安二

コロ助の科学質問箱や科学物知り百科を送り出してきた内山先生によるひみつシリーズ屈指の傑作が本書である。それが可能かどうか、あらゆることに挑戦するというのが本書のテーマだが、その勇猛果敢なチャレンジャーが、なんでもやってみないと気がすまないやっ太である。そして、やっ太のチャレンジに対してすぐに「できっこないす」というあきらめの言葉を吐くのが変な外人ことデキッコナイス。自分はデキッコナイスに関しては、海のひみつのドロドロと並ぶ名キャラクターだと思っている。やっ太とデキッコナイスは常にぶつかり合いケンカばかりしているが、この2人なくしてはできる・できないのひみつは成り立たないのだ。ヒロインはやっ太のガールフレンドのアララちゃんだが、単なるヒロインかと思いきや、地球の裏側まで穴を掘って荷物を送ればいいなどとんでもない提案をしてくれる。さすが、マイナス273.15度以下のこの世でいちばん冷たい女性だけのことはある。そして内山先生の漫画といえばペットキャラだが、本書ではネコのニャン太とブタのブウドンが登場。知っている人は知っているが、やっ太とデキッコナイスのケンカを止めるために言うブウドンの「ヤメレ くっちまうぞ」(もしくは、くっちまうど)は名ゼリフである。そして、やっ太とデキッコナイスの争いに答えを出してくれるのが、解説役となるけつろんおしょうとなる。
本書でできるかできないか考察されるテーマは、「日本に百階建てのビルを建てられるか」、「超高層のビルのてっぺんまで届くはしご車はできるか」、「新幹線より速くて、騒音の出ない列車はできるか」、「天気を変えることができるか」、「地震を予知することはできるか」、「人間はどこまで深く海にもぐれるか」、「人間は鳥のように飛ぶことができるか」、「地球の裏側まで穴をほって荷物を送れるか」、「マイナス何度まで冷やすことができるか」、「目撃者のいないひき逃げ犯人をつかまえられるか」の全部で10個。その合間に生卵とゆで卵の見分け方などの漫画が1ページはさまっている。やっ太のチャレンジ精神はとどまることを知らず、地球を貫通する穴を掘ったかと思ったら、水深1万2000メートル以上も潜れる潜水艇まで作ってしまうのだから大したものだ。それに対してデキッコナイスは、何でもかんでも「できっこないす」と言ってケチをつけているように見えて、実は様々な障害となる条件を提示していることが分かる。いずれのテーマもおもしろく、何かを成し遂げるためには様々な障害をクリアしていかなければならないことを教えてくれる。人間とはこんなことまでできるのかと驚くと同時に、限界というものが存在することも分かる作りがおもしろい。なお、本書を読んで近いうちにリニアモーターカーが完成するかと思ったのだが、残念ながら30年以上経っても試験段階のままである。
そして、本書の後半は「げんかいにちょう戦した人々」ということで、熱気球を作り上げたモンゴルフィエ、初めてグライダーで飛んだリリエンタール、飛行機を発明したライト兄弟、大西洋無着陸で単独横断飛行を行ったリンドバーグ、潜水記録を打ち出したピカール親子、アクアラングを発明したクストー、コンチキ号で冒険したハイエルダール、南極探検で命を失ったスコット、北極に一番乗りしたピアリ、日本人で初めて南極探検を行った白瀬矗、様々な砂漠を探検したヘディンの挑戦が描かれている。なお、この中でクストーとハイエルダールとピカール(息子の方)は最近まで存命だったが、クストーは1997年、ハイエルダールは2002年、ジャック・ピカールは2008年に亡くなっている。
新訂版での変更点→新訂版も内山安二先生のまま旧版を再録した形となっているが、本書に関しては新訂版になった際の変更点が随分と多い。まず、「日本に百階建てのビルを建てられるか」では横浜のランドマークタワーや新宿の都庁庁舎などが取り上げられ、風害対策として田町のNECビルなどが載っている。「新幹線より速くて、騒音の出ない列車はできるか」では冒頭からのぞみ号が登場し、旧版では東京〜大阪間が3時間だったのが2時間半に短縮されている。さらに、最後の1ページはリニアモーターカーについて1ページ分が描き下されているが、これが新訂版における最大の変更点である。リニアモーターカーのことを紹介するため仕方が無いとはいえ、旧版の「ブウドンが磁石で九州へ行っちゃったぁ」のオチが無くなってしまったのが実に残念である。「天気を変えることができるか」では何故か焼き芋の値段が消されており、「地震を予知することはできるか」では地震予知対策に関して1ページ分が新たに描き下ろされている。「目撃者のいないひき逃げ犯人をつかまえられるか」では旧版では265万1216台だった東京の車の台数が、新訂版では459万1430台にアップ。図で解説してる資料も旧版が自動車協会編「自動車保有車両数」昭和49年版だったのが、新訂版では平成4年8月東京都陸運局登録台数に変わっている。なお、細かいところでは警視庁の建物の絵も新しくなっている。また、欄外のまめちしきも幾つか修正されており、例えば旧版で火事の原因として最も多かったのが煙草の不始末、次いで子どもの火遊びだったのが、新訂版では一番が放火、二番目がコンロによるものに変わっている。
漫画:林夏介

昆虫のひみつは、地球からX星に卵を持ち帰ったところで終わったが、その卵がかえったことから再び地球に行ってカブトムシやクワガタについて調べることになったというのが本書のストーリー。そういうわけで登場人物は昆虫のひみつと同じくリトルくんとペコちゃんとはかせの3人となる。そして、本作を語るにおいて忘れてはならない登場人物(というか登場昆虫)が、地球で出会ったカブトムシの王様となる。王様と言っても他のカブトムシを支配しているわけではなく、わしは誰にも負けない昆虫の王様だとイバっていることから付けられた称号のようなものである。いばりんぼうの王様ではあるが、こいつが憎めないキャラで、彼がいたからこそリトルくんたちは地球のカブトムシのことを詳しく調べることができたのだ。
王様が他の昆虫に負けないといばっていることから、もっと強い昆虫は他にもいるということで、世界のカブトムシを見に行くことになったのだが、この世界のカブトムシの紹介が本作の中でも最もおもしろいエピソードだと思える。アジアでコーカサスオオカブトムシとゴホンツノカブトムシに出会った時点で王様はすでにタジタジであるが、そんなの序の口に過ぎなかった。メキシコでゾウカブトムシに出会い、ブラジルでヘルクレスオオカブトムシに出会ったことで、すっかり王様は自信を無くしてしまうのである。なお、日本のカブトムシが世界中を飛びまわるのは無理なのだが、そこはX星のパラ・トベルミンを注射することであっという間に世界を駆け巡ってしまった。王様のセリフではないが、「いくらまんがでも早すぎるよ」と言いたくなる。ちなみにトリコゴムフス・マルタバーニを紹介された王様がやけになってトリカゴゴムフウセンマルタンボウと言っているのがおもしろい。
こうして世界のカブトムシを見て回った後はカラー写真で日本のカブトムシ、世界のカブトムシ、日本のクワガタムシ、世界のクワガタムシが紹介されている。何とカラーページを16ページも使ってカブトムシやクワガタを実寸で紹介するという贅沢な作りである。その後はカブトムシの目や呼吸器官を探る「カブトムシのからだのひみつ」となるが、これも王様という観察対象がいたからこそ、リトルくんたちはじっくりと調べることができたのである。それにしてもカブトムシの体の内部がここまで解明されていることには驚かされる。
さらに、「カブトムシの大変身」では卵から成虫にまで成長する様子を、X星のUFOに搭載されているタイム光線を使って見ていくことになるが、カブトムシやクワガタの成長が写真入りで紹介されているのはすごいのではないだろうか。なお、ここで王様とお別れとなるが、それはカブトムシの寿命が迫っているからである。あと二、三日で死んでしまう王様に対して、「パラ・ナオールを飲めば病気なんかへっちゃら」というリトルくんとのやり取りが何だか悲しい。王様の死が描かれることはないものの、ひみつシリーズにおいて登場キャラの死を連想させるのは本作だけではないだろうか。さらに、その後もカブトムシの一日の生態や、コガネムシとの違いを教えるため進化の形態にまで触れているが、子供が読むものにしては、かなり本格的な領域にまで踏み込んでいる。さらにカブトムシの飼い方や標本の作り方まで学んだ上で、リトルくんたちはX星に帰っていくが、また新しい昆虫のことを調べたくなったら、彼らは再び地球を訪れることだろう。
新訂版での変更点→新訂版は旧版の内容を変えずにそのまま再録した形になっている。ただし、旧版では世界のカブトムシとクワガタムシをカラーで紹介しているページは上質な紙を使用していたのに対し、新訂版では予算の関係からか他のページと同じ紙になってしまっている。それ以外は全く同じ内容だが、それならばどこが変わっているのかと言うと、欄外のまめちしきの大半が書き直されているのである。中には旧版と同じものもあるが、ここまでまめちしきの内容が変わっているのは、カブトムシ・クワガタのひみつぐらいではないだろうか。
漫画:川崎てつお、相田克太

タイトルにある通り、動物や植物の名前の由来を1ページから2ページ使って解説しているのだが、改めて読み返してみると名前の由来以上に、その動物や植物の特性について説明されていることが分かる。例えばカツオブシムシの項目では、カツオブシを食い荒らすから、その名が付いたことは1コマだけで終わっているのだが、博物館で小さな動物の骨格標本を作るのにカツオブシムシが使われていることがページの大半を割いて説明されている。また、セント・バーナードなどもアルプスのセント・バーナード寺院で飼われていた犬が救助犬として活躍したことから、その名が付けられたと紹介するとともに、首の樽には遭難者を元気にするためのブランデーが入っていたことまで説明されている。
前半の昆虫の名まえのひみつと動物の名まえのひみつを担当しているのは、恐竜のひみつや海のひみつでおなじみの川崎てつお氏。登場するのは川崎氏が得意とする博士と男の子と女の子というパターンである。男の子と女の子の名前は冒頭では紹介されていないのだが、読み進めるうちに男の子の名前はけん太くん、女の子の名前はゆみちゃんであることが分かる。なお、ゆみちゃんだがカブトムシの幼虫やゴキブリに驚いたり、コオイムシの体液を吸うという性質を聞いて気絶したりと、なかなか感情豊かである。解説役となるハカセは八の字のヒゲとカブトムシの角のような帽子が特徴的だが、この変な帽子をかぶっているのは、昆虫の項目だけで、動物の項目になると普通の帽子にチェンジしている。また、マスコットキャラとなるのはピンク色のネコで、なかなか名前が出てこないのだが、ネコの名前のひみつを紹介する際に、たまという名前であることが明らかとなる。
この前半部分のエピソードでおもしろいのは、探検家のクックが見たことも無い動物の名前を聞いた際に、原住民がカンガルー(知りません)と答えたからカンガルーになったというのは全くの作り話だと紹介しているところ。本書を読んでいなければ、ウソのエピソードを信じているところであった。また、クマは驚いた時に出す音がクマッと言っているように聞こえたことからクマと呼ばれるようになったというのもおもしろい。
そして後半の鳥の名まえのひみつ、さかなの名まえのひみつ、植物の名まえのひみつを担当するのは発明・発見のひみつや天気100のひみつを描いた相田克太氏。こちらも登場するのは、男の子、女の子、解説役のおじさんとなるが、最後まで読んでも名前は判明しない。とりあえず男の子は0点イタダキとでも呼んでおこうか。ちょっと秀逸なのはおじさんのキャラクター設定で、サイケな服装で首にはスカーフを巻き、パイプをふかすという少し怪しげなキャラになっている。しかも、カワハギを目の前で調理したり、マカジキを釣り上げたりするなど、この人は本当に何者なのだろうか。
後半部分でおもしろいエピソードといえば、サッパという魚が岡山でママカリと呼ばれるのは、あまりにもおいしいので自分の家のママ(ご飯)だけでは足りなくなり、隣に借りに行くから、そう呼ばれるようになったということである。そんなにおいしい魚ならぜひ食べてみたいと思ったものだ。それと何と言っても忘れられないのがオトギリソウの名前の由来。この植物は漢字で弟切草と書くが、鷹狩りの名人であった晴頼が鷹の傷を治す薬草の秘密を他人にバラしてしまった弟を斬り殺したことからオトギリソウと呼ばれるようになったというもの。葉の裏にある点々は血しぶきとされているところが実に怖い。あまりにも不吉な名前はゲームの弟切草に使われていることでも有名である。なお、イグサに似た植物で、茎が四角のものはシカクイ、三角のものはサンカクイと紹介されているが、ここで笑福亭仁鶴が「ワテ ニカクデンネ」というセリフとともに登場している。実は相田先生の漫画で笑福亭仁鶴が登場するのは、発明・発見のひみつの「三分間待つのだぞ」に続き2度目である。よっぽど仁鶴が気に入っていたのだろうか。
新訂版での変更点→どうやら動物植物 名まえのひみつは新訂版が出されなかったようです。基本的に旧版の作品は、全て新訂版として出されてきましたが、何故か動物・植物 名まえのひみつが初めて新訂版が出されない作品となりました。これ以降は、何冊か新訂版が出されなかった作品が出てくるようです。
漫画:よこたとくお

くいしんぼうのフトシくんとやさしいエミちゃんが、ヒカリはかせの作った探検船に乗って世界中の様々な自然を見て回るというストーリー。大きく取り上げているのはサハラ砂漠、エベレスト、ナイル川、グランドキャニオン、カスピ海、ナイアガラの滝、ランバート氷河、グレート・バリア・リーフ、マリアナ海溝の9つである。さて、ひみつシリーズ初登場となるよこたとくお先生だが、本作において、まず第一に語られなければならないのは、フトシくんの食べっぷりである。サハラ砂漠の砂で芋を焼き、砂漠の夜が氷点下になると知るや、アイスキャンデーを作り、グレート・バリア・リーフではヤシの実を取ってくるなど全編を通じて食べまくりである。この世界の名所をめぐりながらを食べまくるというシチュエーションが実にうらやましかったものである(でも、一番おいしそうに思えたのはゆで卵だったが…)。この3人の他に登場するのがマスコットキャラとなるロボット犬のタローくん。ハカセの代わりに解説役をつとめることもできるが、砂漠でフェネックキツネに追いかけられるなど戦闘能力は皆無のようである。
砂漠が砂だけの世界ではないことを教えてくれたサハラ砂漠の項目もおもしろいのだが、個人的に好きなのはグランドキャニオンの項目。ガイドの子供のキャラが秀逸なこともあって、グランドキャニオンがコロラド川の流れによって出来ていく様子を興味深く読んでしまう。また、ナイル川には青く澄んでいる青ナイルと白く濁っている白ナイルがあることや、ナイアガラの滝は少しずつ後ずさりしていることは、本書を読んで覚えた知識である。
こうして世界の様々な自然をめぐった後に紹介されるのが、動物・植物の世界一。子供が乗っても沈まないオオオニバスの葉や、世界一大きなラフレシアの花などを取り上げるとともに、12メートルもジャンプできる幅跳びチャンピオンのインパラや、8.3メートルの岩場もジャンプできる高跳びチャンピオンのクリップスプリンガーが登場。なお、ここでもふとし君は最も固い木であるリグナムバイタにも負けない勢いでリンゴをバリバリかじったり、3億個の卵を一度に産むマンボウのことを聞いて、いっぱい卵が食べられるぞと喜ぶなど、そのくいしん坊っぷりは健在である。
そして、最後の締めくくりとなるのが交通・建物などの世界一。世界一長いシベリア鉄道や世界一の彫刻であるラシュモア山の大統領の顔などを取り上げているのだが、鉄道が急な坂を登るにはループ式とスイッチバック式とアプト式の3種類があるというのも、本書を読んで初めて知った。どうして自分がそんなことを知っているのか不思議だったが、本書を改めて読み返したことで、ようやく知識の出所を知ることができた。
新訂版での変更点→新訂版もよこたとくお氏が描いたものを、ほぼ再録した形となっているのだが、交通・建物などの世界一が全て削除されてしまっている。これは自然のひみつをタイトルに掲げておきながら、交通や建物は自然ではないということで削除されてしまったのだろう。そして、削除した分だけページを増やす必要があったようで、旧版ではオオオニバスとラフレシアの紹介は1ページずつだったのが、それぞれ2ページに増えているなど、植物や動物の世界一が、かなり描き加えられている。また、「日本一を見つけよう」という項目も新たに追加されており、富士山や琵琶湖、屋久杉などが紹介されている。よこたとくお先生の画風が旧版と新訂版では異なるため、新たに描き下ろされたページは一目で分かるのだが、旧版の絵の中に新訂版の絵が混ざっているため、どうしても違和感を覚えてしまう。
漫画:内山安二

ひみつシリーズの中でも、とりわけ人気が高いのが本書「世界の国ぐにびっくり旅行」である。それというのも、ひみつシリーズにおいてはコロ助の科学質問箱、科学物知り百科、できるできないのひみつなどの名作を生み出してきた内山安二先生の作品であるのに加え、2組に分かれて世界を縦横無尽に駆け巡るという短い中にも練りこまれたストーリーを持ち、さらには内山先生の動物キャラが総登場するといった読んでいる子供をワクワクさせるサービスがギッシリと詰め込まれているのである。科学物知り百科にも登場した大ちゃんとしょう子ちゃん(2人とも少し成長しているように見える)が、発明はかせのおじさんの新しい発明を見に行くところから物語は始まる。その発明というのは旅行カバンに衝撃を与えると飛行機に早変わりするというもの。しかし、大ちゃんたちが飛行機をいじっているうちに飛び立ってしまったから、さあ大変。どこかに飛んでいってしまった大ちゃんたちを探すため、おじさんもバッグが気球になるという発明品に乗って、旅立つことになったのだ。
こうして2組に分かれて世界を旅することになったわけだが、大ちゃんとしょう子ちゃんが乗っている飛行機に同乗しているのは、内山先生お気に入りのキャラであるネコのニャーゴと、チューイせよの名ゼリフでおなじみの物知りネズミのチュー。なお、チューは飛行機チームにおける解説役もつとめている。そして気球に乗ったおじさんと一緒に飛び立ったのは犬のブルとブタのトン。トンはできるできないのひみつのブウドンと全く同じ外見だが、周りでケンカをするキャラもいないので「ヤメレ、食っちまうど」のセリフは残念ながら出てこない。
さて、ろくに操縦もできない飛行機で飛んでいってしまった大ちゃんたちが、一番最初に行きついたのが太平洋を横断した先にあるアメリカ合衆国である。本書において分量も最も割いて紹介しているアメリカ合衆国だが、アメリカの国旗の星と縞模様は州の数を表していることや、アメリカの自動車産業などについて教えてくれる。大ちゃんたちが乗った飛行機はニャーゴとチューが暴れたため墜落してしまうのだが、そこで出あったのがカウボーイのパイポさんと、その友達のウマという名のウマである。大ちゃんたちが乗ってきた飛行機は、再びカバンに変形してしまったので、しばらくはパイポさんと一緒にアメリカを旅することになる。そして、おじさんたちも大ちゃんを追ってアメリカに到着し、自由の女神やホワイトハウスを見て回る。その途中で大ちゃんたちともすれ違ったのだが、ホットドッグを食べておなかいっぱいになったおじさんたちは居眠りをしてしまい、見落としてしまうのである。この出会えたのにすれ違うというシチュエーションは、後にイギリスでも出てくるが、その描き方が実にうまいと感心させられる。かくして大ちゃんたちの旅は続くわけだが、ウマが蹴飛ばしたことでカバンは再び飛行機になり、アメリカに別れを告げヨーロッパに飛び立っていく。このアメリカ編だけでも一つの物語が完成していて、飛行機の軌跡で描く「アメリカさよなら」の文字は、ちょっと感動ものである。
次の目的地はイギリスとなるが、最初にイギリスに着いたのはおじさんたちの方。ここでイギリスの正式名称はグレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国と知った人も多いのではないだろうか。その後を追うようにイギリスに到着した大ちゃんたちは、霧のロンドンでおじさんたちが乗った気球とニアミス。空を飛んでいる最中にニャーゴがカバンに戻るスイッチを押したため、カバンに閉じ込められたまま墜落してしまう。そのカバンを拾った紳士と一緒にイギリスを見て回るのだが、紳士がカバンを殴ったことで飛行機に戻り、再び飛び立っていく。ここで驚いた紳士による「トランクが空を飛んできて、ラジオになった。ダイヤルがなくて、ひっぱたくと飛行機になって、子どもが出てきてありがとう」はひみつシリーズ屈指の名ゼリフだと思う。こうして飛行機に戻ったかと思いきや、その3ページ後にはニャーゴが操縦士の大ちゃんを気絶させ、慌てたしょう子ちゃんがカバン変形スイッチを押したため、またもや全員がカバンに閉じ込められたままドーバー海峡に落下することになる。ドーバー海峡に落ちたカバンは潜水艦モードになり、このままフランスに着くかと思いきや、フランスに着いたのはおじさんたち気球組の方だった。そのフランスではトンが女の子のフランシーと仲良くなるのだが、フランス人形のようなかわいい女の子と知り合い、エスカルゴ、ワイン、フランスパンなど、おいしい料理にも恵まれ、トンにとってはフランスが最も思い出深い国になったのではないだろうか。
さて、こうしてアメリカ、イギリス、フランスの3国を詳しく紹介してきたものの、実はここから後の国は、かなり駆け足で紹介されてしまっている。イタリア、スイス、ドイツ、オランダの4国はニャーゴとチューの追いかけっこの合間に紹介されているし、アフリカや東南アジアの国々は1〜2ページの紹介で終わってしまう。そんな感じで飛行機組と気球組のそれぞれが、信じられないぐらいの猛スピードで世界を駆け巡ったにも関わらず、奇跡的な偶然でオーストラリア上空で衝突し、大ちゃんたちは無事に日本に帰ってくることができたのである。ただし、おじさんが苦心して発明した飛行機は、カバンになったり飛行機になったりの繰り返しで、無理がたたったのか哀れにもバラバラになってしまうのであった。
本書はひみつシリーズの中でも、大ちゃんたちと一緒に世界を冒険した気になれる素晴らしい1冊である。アメリカ、イギリス、フランスの3国に比重が傾いているとはいえ、飛行機組と気球組を実にうまく使って世界中を駆け巡らせた手法に思わず驚かされる。それにしてもニャーゴをはじめとする動物キャラが活き活きと描かれており、ひみつシリーズにおける動物キャラの重要性を改めて感じさせてくれる。
新訂版での変更点→新訂版は現時点で入手できず。世界情勢は目まぐるしく変動するため、新訂版では内容も大きく変わっているのでしょうか。
漫画:西雄介

この表紙の画像には新訂版と書かれているが、野球のひみつの新訂版は、ひみつシリーズの他の作品とは、少しだけ事情が違っている。ひみつシリーズの大半の作品は、92年頃に白い背表紙の新訂版が一気に刊行されたが、この巨人の桑田と西武の清原が表紙になっている新訂版は、80年代半ばに出たもので、背表紙も従来の旧版と変わっていない。最初に発行された野球のひみつは王選手のイラストが表紙になっているものだが、野球というスポーツを扱っている関係上、現役で活躍している選手や野球の記録などが短い期間で変わってしまい、この野球のひみつだけ早々と新訂版を出す必要に迫られたのではないかと思われる。王選手が表紙の旧版を入手してないので、比較することはできないが、載っている漫画自体には大きな変化はないものと思われる。なお、この新訂版とは別に90年代に入ってから、他のひみつシリーズと同様に正式な新訂版も発行されており、そこでは作者が変わり、漫画も新しいものとなっている。
さらに、野球のひみつが他のひみつシリーズと比べて変わっているのは、描かれるキャラクターがアニメの一発貫太くんの登場人物という点である。一発貫太くんは1977年から78年にかけて放送されたアニメで、一家で野球チームを作ってしまうという物語。ただし、本書に登場するのは主人公の貫太と、ピッチャーの一郎とキャッチャーの二郎、そしてライトを守っている犬の十兵衛だけである。なお、基本的には貫太くんが疑問に思ったことを一郎兄ちゃんが解説するという構成になっている。
内容は「投手のびっくり科学」、「守備のびっくり科学」、「打者のびっくり科学」、「道具のびっくり科学」、「野球場のひみつ」、「ルールに強くなろう」、「プロ野球ちん記録」に分かれており、スポーツをテーマに扱いながらも、ひみつシリーズから逸脱しないように、空気の流れで変化球が生み出される原因や、バットの真心で打つと重心の関係からボールがよく飛ぶなど、科学的な部分を重視して、野球にまつわる様々な知識が紹介されている。なお、「守備のびっくり科学」がわずか6ページであるのに対し、「打者のびっくり科学」は40ページも割かれており、本書の1/3近くを占める。また、「道具のびっくり科学」ではバット作りの責任者に話を聞くということで、岐阜県にある美津野のバット工場を貫太くんが訪問。中日の落合選手、巨人の原選手や篠塚選手、西武の清原選手のバットが作られていることに驚くという場面がある。また、「野球場のひみつ」では東京ドームが紹介されているが、最初に野球のひみつの旧版が発行された頃は東京ドームは無かったわけで、この部分がどうなっているか確認したいものである。
そして、個人的におもしろかったのが、後半の「ルールに強くなろう」と「プロ野球ちん記録」。打順を間違えてヒットを打ったらどうなるか、ホームランを打ってベースを踏み忘れたらどうなるかなどの豆知識的なことは、やはり読んでいておもしろい。「プロ野球ちん記録」では、一球も投げないで勝利投手になった選手がいる、六球しか投げていないのにフォアボールを2つ出してしまったなど、どうすればそういった状況になるのか、驚くべき記録が紹介されている。
新訂版での変更点→新訂版になってから漫画の作者は、天気100のひみつの新訂版を描いたシュガー佐藤先生にバトンタッチしているが、旧版(清原&桑田が表紙バージョン)と内容がほとんど同じである。つまり旧版の内容をそのままに、シュガー佐藤先生が漫画を描き直した状態となっている。作者が変わっているのに内容が変わっていないというのは珍しいパターンだが、これは一発貫太くんを知っている子供が少なくなったため、キャラを変更したというのが理由であろう。貫太くんの代わりにキュウ太、犬の十兵衛の代わりにミッチンという女の子になっている。そして、最後の「プロ野球ちん記録」の部分だけ吉田忠先生の漫画となっているが、これも内容は旧版と同じである。
漫画:伊東章夫

本書もひみつシリーズにおいては、かなり異色な1冊である。それというのも、昭和51年4月から53年3月まで放送された「ハテナゲーム」というNHKの番組で行われた実験の数々を漫画という形で紹介しているのである。その漫画を描いているのは、魚のひみつ以来の登場となる伊東章夫先生。基本的に伊東先生が描く男の子や女の子は顔立ちが整っていて少し大人びているのが特徴である。本書において不思議な実験を披露してくれるのは、あごヒゲが特徴の滝さんである。なお、滝さんは番組でも実験を行っている実在の人物である。その他には男の子キャラであるけんちゃん、女の子キャラであるミニちゃん、ワンパクな男の子キャラであるタコぼうが登場するが、何といっても本書を読んだ人に強い印象を残すのが、80歳でも元気なハッスルじいさんである。滝さんの実験に文句をつけては、タコぼうとケンカばかりしているハッスルじいさんであるが、かなり破天荒なキャラである。このハッスルじいさんだが、個人的には永井豪が描くキューティーハニーの早見団兵衛や、グレンダイザーの牧葉団兵衛を彷彿とさせる。なお、ペットキャラは登場回数は少ないもののハッスルじいさんが飼っている犬のポチがそれにあたる。
本書で紹介されているのはNHKの番組で実際に行われたものばかりで、紙で作られた橋をオートバイで渡る実験、卵の上に乗っかっても割れない実験、馬2頭と人間50人で真空になったふたを開ける実験、重い冷蔵庫を空気で浮かせて軽々と運ぶ実験、穴が空いているほうが便利な風船の実験、人間の胴体が鏡で消えて見える実験、電池1本で子供をぶら下げる電磁石の実験、水の力で大男を持ち上げる実験、水で何でも切断してしまう実験、かがり火を炊くと扉が開く実験、いつまでも水が出続けるサイホンの実験、上に上げたボールが機関車に付いてくる実験、かごの中の鳥が飛んだ時の重さを量る実験、滑車で重さ1トンの自動車を持ち上げる実験の以上14の実験が紹介されている。そして、これら実験の数々を漫画で読んだことにより、熱い汁を入れたテーブルの上のお椀が勝手に動きだすこと、パラシュートには穴が空いていること、圧縮した水で硬いものでも切断できるといった知識が身についたものである。なお、アーチ型のものは上からの力に強いことを証明するために使われたコンビーフを見て、おいしそうだと思った人は多いのではないだろうか。
自分は残念ながらハテナゲームという番組を見たことがないので、滝さんの他に誰が出演していた分からないし、ハッスルじいさんに相当する人がいたかどうかも知らない。ただ、家庭ではできないような大掛かりな実験をNHKが行ってくれたことで、普通の科学番組では実現不可能な領域にまで踏み込むこんでくれた功績は大きいと思う。その中でも、人間50人で引っ張ることで空気の圧力の強さを実証したり、ビニールで囲った部屋でラジコンのヘリコプターを飛ばして部屋の重さを量る実験などは、かなり意義のあるものではないだろうか。なお、NHKの番組に登場した芸能人は、サンダー杉山やリンリンランランなど、そのまま漫画でも登場している。ちなみに常に3枚目を演じているハッスルじいさんだが、金沢城の辰巳用水に関しては、博学な知識を披露しており、伊達に80年も生きてないと感じさせてくれる。
新訂版での変更点→NHKハテナゲーム 魔法実験のひみつは、旧版のみで新訂版は出されませんでした。おそらく理由としては、新訂版が出る頃にはNHKの番組も終わっていて、番組を知らない人が見たら理解できないところが考慮されたものだと思います。
漫画:林夏介

人間にとって最も身近な動物である犬のことについて取り上げたのが本書である。その生態を解説するだけでは物足りないが、人間と犬に関しては様々なエピソードがあるので、それで1冊の本が作れると考えたのではないかと思われる。本書の漫画を担当しているのは、昆虫のひみつやカブトムシ・クワガタのひみつでリトルくんたちの活躍を描いた林夏介先生。登場キャラに名前は付いていないものの、男の子はリトルくん、女の子はペコちゃんに酷似している。犬のことについて解説くれているはかせも、昆虫のひみつなどに登場したはかせと同じタイプのキャラだが、メガネをかけているせいかリトルくんと男の子ほどは似ていない。しかし、そんな人間たちよりも本書において重要なキャラとなるのは、男の子が飼っているメス犬のリリイである。ひみつシリーズにおいて、マスコットキャラとなるペットは数多く登場してきたが、今回はリリイの行動を通して犬の生態を紹介していくことになるので、彼女が主人公のようなものである。
まず、冒頭の「犬の超能力のひみつ」では、旅先ではぐれて北アメリカ大陸を3300kmも歩いて家に戻ってきたボビー、東京〜大阪間550kmを戻ってきたロイス、その他にも引越し先の主人を探しあてたイヌたち、南極に置き去りにされたタローとジロー、猛吹雪の中を血清を運んだ犬ぞりなど、犬が驚きの活躍を見せた5つのエピソードを紹介。しかし、東京〜大阪間の長さが分かってから読むと、ロイスのエピソードには改めて驚かされる(昭和12年なのにロイスというハイカラな名前も驚きだが…)。その次がイヌのひみつの最大の見どころとなるカラー写真をふんだんに使った「イヌの図鑑」である。イングリッシュ・ポインターからはじまり秋田犬にいたるまで、62種類の犬が紹介されている。これを読んだおかげで犬好きでないにも関わらず、アフガン・ハウンドやパグなどの名前は幼い頃から知っていたものである。
さらに、「名犬・珍犬せいぞろい」では、警察犬や軍用犬など様々な場所で活躍する犬たちを紹介。ここでは、多くの事件で出動した警察犬のアルフ号や、名犬ラッシーを演じて日本でも有名になったコリーのパル、ご存知渋谷の忠犬ハチ公など、実在したイヌたちの活躍を交えながら紹介されている。そして、後半はイヌの嗅覚や聴覚のすごさを取り上げた「イヌのからだのひみつ」や、実際にイヌを飼う際に気をつけるべき点を教えてくれる「イヌのなんでも質問箱」になるわけだが、ここらへんになるとリリイが大活躍である。犬には散歩は欠かせないことや、犬は物を噛まずに飲み込んでしまうなど、リリイの生態を通じてイヌのひみつが解き明かされていくのである。なおNHKをイヌ・アッチ・イケーともじったダジャレは妙にインパクトがあり、いつまでも覚えていたことを追記しておく。
新訂版での変更点→イヌのひみつの新訂版は、旧版をほぼそのまま載せた形で、漫画も林夏介先生のままである。それでは、どこが変わっているかというと「イヌの図鑑」で紹介されているイヌの種類が、旧版のブリ、カラフト犬、ピレニアン・マウンテンドッグが、新訂版ではそれぞれコマンダー、シべリアン・ハスキー、グレート・ピレニーズに変わっているほか、新訂版にはチャウチャウも加えられている。また、旧版ではカラー写真と白黒写真が混ざっていたが、新訂版では全てカラー写真に変わっている。なおカラー写真の犬は改めて撮影されているほか、カラーになったページは林先生のイラストも新しく描き直されている。また、旧版のまめちしきで南極に行ったタローとジローはカラフト犬「クマ」の子供となっていたのが、新訂版ではカラフト犬「フーレンのクマ」の子供と修正されている。その他にも、まめちしきでは旧版でイギリスでは麻薬を見つけ出すのに警察犬が活躍しているとなっていたのが、新訂版では成田空港などでは麻薬探知犬が活躍していると修正されている。
漫画:相田克太

宇宙のひみつが天体や惑星など宇宙全般について紹介していたのに対し、星と星座のひみつは、地球から天体を観測するというスタンスで、星や星座についての紹介をすすめている。漫画を描いているのは、発明・発見のひみつや天気100のひみつでおなじみの相田克太先生。男の子のタカシ君と女の子のユミちゃんは相田先生が描く典型的な少年少女キャラである。解説役は町の天文台につとめる天野博士で、動物・植物名前のひみつに出てきたおじさんと少し似たタイプのキャラである。そして、マスコットキャラとなるのはキツネのコンタとなるのだが、こいつがタダのキツネではない。お稲荷さんのキツネに命が吹き込まれたかのように登場し、そのままユミちゃんのペットになってしまったのである。天気100のひみつのゴロゴロもそうだが、人外のものが平然と仲間に解けこんでしまうのは相田先生の得意とするところである。なお、普通のキツネではないだけあって、コンタは当然のように人間の言葉を話せたりする。
どちらかというと宇宙のひみつが理論的で、星と星座のひみつが実践的と言えるのだが、それなら星と星座のひみつの方がレベルが低いかと言うと、決してそんなことはない。散開星団、かに星雲、球状星団など、小学校では習わないような内容が平気で出てくるのだ。そして、流れ星のひみつでは、流れ星が実はチリであることを紹介しているのは当たり前として、みずがめ座流星群やしし座流星群にまで触れている。ここでタカシくんやユミちゃんが、「次のしし座流星群の大発生は1999年だから楽しみ」と言っているが、実際に大発生したのは2年ずれて2001年だった。子供の時に星と星座のひみつを読んで、しし座流星群の発生を楽しみにしていたが、大人になってから実際に見れたことを思うと感慨深いものがある。さらに、彗星のひみつのパートではハレー彗星について紹介しているが、ユミちゃんのセリフが「最近では1986年に見えたわね」となっている。初版はハレー彗星が来る前に発行されたものなので、このセリフは版を重ねた際に新しく書き直されたものと思われる。なお、タカシくんのセリフが「期待ほどじゃあなかったけどね」となっているのが少し悲しい。
星と星座のひみつとなっているのだから当然ではあるが、後半は星座のひみつとなる。それぞれの星座にまつわるギリシャ神話が紹介されるのだが、それだけでは終わらない。おおぐま座の北斗七星にはミザールとアルコルの二重星があることや、くじら座のミラが変光星であることなど、かなり踏み込んだ内容となっている。なお、自分はかに座であるのだが、ウミヘビを助けようとしてヘラクレスに踏み潰されたという神話はあまりにも情けない。この星座の紹介は春の星座から始まり、冬の星座で終わるのだが、冬の星座の紹介を終えた時に、東の空から春の星座がのぼってくるのは、天体観測をしたことがあるものにとっては、ちょっとグッとくるシチュエーションである。
こうして星と星座を学んだ後は、星と星座なんでも質問箱となるのだが、星の距離や大きさの測り方や、星座を早く覚えるための方法などが紹介され、いつか子供が天体観測に興味を持った時に役立つような実践的な解説書となっている。なお、巻末にはさくいんが付いていて、調べたいことが何ページに載っているか一目で分かるようになっており、これは他のひみつシリーズでは見られなかったポイントである。
新訂版での変更点→新訂版も相田先生の漫画を再録しているが、細かい部分が色々と変わっている。まず、星の一生のイラストが新しく書き直され、少しスペースを広げたため漫画が3コマ削られている。しし座流星群については1999年が目の前に迫っていたので、旧版では待ち遠しいというシチュエーションだったのが、新訂版では願い事を言おうという流れに変わっている。また、彗星の核となる部分やブラックホールについては、旧版のイラストでは少しイメージが違うことが判明したので、新しく描き直されている。そして写真付きで紹介されている彗星も旧版では1910年のハレー彗星、1940年のカニンガム彗星、1957年のアレンド・ローランド彗星、1957年のムルコス彗星だったのが、新訂版では1986年のハレー彗星、1976年のウエスト彗星、1983年のアイラス・アラキ・オルコック彗星、1990年のオースチン彗星となっている。さらに写真についても、ペルセウス座の二重星団、オリオン座の大星雲、プレアデス星団、電波望遠鏡、さくいんに載っている流れ星などは、新しいものとなっている。それ以外に、まめちしきに関しては、何ヶ所か文章を修正しているところが見受けられる。
漫画:川崎てつお、飯塚よし照

お金と切手という子供が興味を持ちそうなアイテムをテーマに取り上げたのが本書となるが、特に切手に関しては子供の頃に蒐集していたマニアも多かったのではないだろうか。前半部分のお金のひみつを担当しているのは、恐竜のひみつや海のひみつなどで、ひみつシリーズではお馴染みとなった川崎てつお先生。男の子はきん助君、女の子はさっちゃんで、川崎氏が描く典型的な男の子と女の子である。なお、さっちゃんは登場するなり、きん助君とケンカしているのだが、顔色一つ変えずにコテンパンにのしている。それにしても、いくらお金がらみとはいえ、きん助という名前はどうなんだろうか。そして、解説役となるのがコイン博士となるのだが、きん助くんとさっちゃんのケンカを見かねて登場したのがきっかけで解説役を務めることになる。また、ペットのネコもいるのだが、このコマの隅っこにチョコチョコと描かれるネコは、動物・植物名まえのひみつに出てきたネコに酷似している。そもそも、きん助くんとさっちゃんのケンカだが、10円玉はどっちが裏でどっちが表であるかというもの。実は本書を読むまで、自分もきん助くんと同じく、大きく10と描かれた方が表だと思い込んでいた。また、ギザ10の存在も本書を読んで初めて知ったので、なかなかあなどれない1冊である。
10円玉や1万円札が出来るまでを紹介するなど、ためになることが多いのだが、何といっても圧巻なのが、明治時代以降の日本のお金などをカラー写真で紹介しているコーナー。お金のサイズを実物大に合わせてあるのもすごいが、20円金貨や旧1円銀貨などは見ていてワクワクしてしまう。そして、お金のひみつで印象に残ったのが、第一次大戦後のドイツでコーヒー1杯の値段がトランク1つ分だったのが、コーヒーを飲んでいる間にトランク2つ分に値上がりしたというエピソード。子供の頃はインフレを理解できなかったが、それでも衝撃を受けたものである。なお、小切手やクレジットカードのしくみは、子供の時に読んでチンプンカンプンだったが、大人になってから読んでもよく分からない。
後半部分の切手のひみつを担当するのは、ひみつシリーズ初登場となる飯塚よし照先生。男の子はユー太くん、女の子はビン子ちゃんとなるが、女の子の名前でビン子はどうなんだろうか。そして、解説役となるのが鼻が〒のマークになっているポストおじさんである。この切手のひみつのパートだが、最初に様々な切手を写真入りで紹介することから始まるのだが、乗り物の切手や恐竜の切手といった区分けの仕方が、なかなかおもしろい。さて、本編の漫画だが、昔の日本の切手には、のりやミシン目が無かったことなどが紹介されているほか、切手の製作工程が写真入りで載っている。また、ユウ太くんが懸賞に応募するために送ったハガキが違反だらけで注意されるが、自分も懸賞に応募する際は送るハガキに問題は無いか、本書を参考にしたものである。なお、ユウ太くんが応募しようとしている雑誌が、学研のドッカンVというあたりが異様に懐かしい。
しかし、この切手のひみつで最もおもしろいのは切手の集め方を紹介している部分である。封筒に付いている切手のはがし方、切手の分類の仕方、切手の保存方法など、当時の小学生の間で流行っていた切手蒐集についてアドバイスしている。ユウ太くんとビン子ちゃんは年を取るまで切手を集めようと誓い合っているが、果たして切手集めを続けることはできたのだろうか。
なお、1982年には500円玉が発行されるなどして、本の内容が現実からズレてしまったこともあり、ひみつシリーズの中でも、お金と切手のひみつは早々と絶版になり、改めてお金のひみつと切手のひみつが発行されることになる。自然現象ではなく、身近にあるものをテーマに取り上げると、こういう問題が生じてしまうのは困りものである。
新訂版での変更点→後に旧版において、お金のひみつと切手のひみつに分かれたせいか、新訂版として、お金と切手のひみつが改めて発行されることはありませんでした。
漫画:藤木輝美

イヌのひみつがあるのなら、当然こちらも出さなければということで本書の登場となるが、漫画を担当しているのは、からだのひみつや植物のひみつなどを受け持った藤木輝美先生である。漫画の中心人物となる男の子と女の子(兄妹だと思われる)が登場するものの、二人の名前は出てこない。男の子はからだのひみつのヒトちゃんを少し幼くしたような感じで、同じく女の子はミミちゃんを少し大人しくさせた感じである。この2人にネコのことを教えてくれるのが、ネコみたいなヒゲを生やしたゴロニャン博士である。博士はヒゲだけでなく行動もどこかネコのようである。そして、マスコットキャラはイヌのひみつがイヌだったのに対し、本書ではネコではなく、なぜかネコに追いかけられる立場のネズミとなっている。
最初に遠くはなれた場所から家に戻ってきたネコのエピソードが3つほど紹介されているが、島根県松江市から山口県秋穂町の267kmが、大人になってから読み返すと、いかにすごい距離であったかが分かる。遠くから戻ってくるイヌの話はよく聞くが、ネコは珍しかったので、この話が取り上げられたのであろう。そして、本書の目玉となるのが、世界中のネコをカラー写真で紹介したコーナーである。ペルシアネコやシャムネコだけでも、クリームやブラックなど幾つも紹介されているほか、アビシニアンやアメリカン・ショートヘアー、日本ネコなどかわいらしい写真が満載である。
また、イヌのひみつではできなかったが、ネコのひみつだからこそできることとして、ネコ科の動物の紹介がある。ライオンやトラはもちろんのこと、カラカル、ピューマ、ジャガーなどが揃い踏みである。また、エジプトではネコが神聖な動物として珍重されていたことや、中世ヨーロッパではネコを飼っている女性が魔女として火あぶりにされたというエピソードの紹介も、ネコのひみつならではである。また、ネコに関係のあることばが漫画の途中で挿入されており、ねこをかぶる、ねこばば、ねこじた、ねこぜ、ねこに小判といった言葉が解説されている。
そして、イヌのひみつと同様に有名になったネコのエピソードも取り上げられている。そのトップを飾ったのが、ウインクをすることから化粧品のモデルにもなったペルシアネコのニッキー。飼い主のアダムスさんはニッキーの会社まで作ったということで、契約書の印鑑がニッキーの足型というのがおもしろい。また、毎朝6時45分になると飼い主のヒックスさんを起こすジプシーは、サマータイムに切り替わる前日に「明日は1時間早く起こして」と伝えると、本当に1時間早く起こしてくれたというのは実に不思議な話である。
この他にも、ネコの体のひみつでは、ネコは逆さに落としてもピタッと着地する、暗闇でもよく見える、ヒゲがレーダー代わりになって狭い場所を通り抜けられるなどの特徴を紹介。ネコのなんでも質問箱では、ネコはなぜ高いところが好きなのか、ネコはどうして爪をとぐのかなどの疑問に答えている。しかし、ネコ好きの読者にとって最も興味深かったのは、ニャンちゃんから飼い主へのお願いではないだろうか。ネコは肉や魚が好きだが、骨と皮はとってあげた方がよい、辛いものを食べるとおなかをこわす、トイレのしつけの仕方、毛の手入れは小まめに行うことなどの注意を促すとともに、風邪や寄生虫、ネコジステンパーなどネコがかかる病気の数々を紹介している。他のひみつシリーズと比べて、かなり実践的な内容であるが、それだけネコが人間にとって身近な動物であるということだろうか。
新訂版での変更点→ネコのひみつの新訂版は見つかっていません。なぜかイヌのひみつの新訂版より、入手が困難になっているようです。
漫画:浅野利治

これまで地球のひみつやびっくり世界一自然のひみつで、自然に関することを取り上げてきたひみつシリーズだが、本作では日本各地の山や湖にスポットをあてて取り上げている。作者はひみつシリーズ30作目にして初登場となる浅野利治先生。登場するキャラクターは男の子はタロ、女の子はミコで、典型的な男の子キャラと女の子キャラである。そして解説役となるのが日野本博士で、日本のひみつを探検するから日野本博士というわけである。博士とともに色々と解説してくれるのが、パンダ型ロボットのロボパンとなるのだが、ひみつシリーズに出てくるロボットの中では恐竜のひみつのエースマンに次ぐ優れものである。ただ、かわいらしいロボットであるにも関わらず、どこか不気味な印象が残っている。それというのも無表情であるのに加え、富士山の洞穴の中で動物の骨に埋もれたり、琵琶湖の湖底で米の貯蔵タンクを打ち鳴らしていたのが子供心に怖かったからだろうか。なお、マスコットキャラにあたるのがオウムのピーで、しゃべれるキャラにするためオウムが選ばれたと思われる。
日野本博士が発明したテントウムシ型のタイムビートルに乗って日本列島探検の旅に出ることになったタロとミコ。最初の30ページぐらいはタイムビートルのタイムマシン機能を使って、日本列島誕生の歴史を見て回るが、火の神様の生贄として火山の火口に投げ込まれたり、タイムビートル号ごと火山の噴火に巻き込まれたり、最初から散々な目にあっている。なお個人的には、この最初に描かれる日本列島のひみつは、あまりおもしろくなく、本書の見どころはやはり日本の各地をめぐるところにあると思う。
さて、1万年前の日本で火山の噴火に巻き込まれた一行は、1707年の宝永山の噴火まで戻ってくるが、こうして日本探検は山のひみつからスタートする。その皮切りは富士山となるわけだが、大沢くずれや青木が原樹海など、かなりのスペースを富士山に割いている。そして、これまで火山で恐ろしいのは溶岩という常識を覆し、熱雲や泥流の方が恐ろしいことを教えてくれた。タイムマシン機能を使って浅間山の大噴火を見に行った際は、その熱雲や泥流に襲われたのだから、読んでいる方としてもハラハラである。また、大島の三原山では大噴火することは少ないと紹介していながら、本書が出てから10年後ぐらいには大噴火を起こすことになる。このように山のひみつでは富士山の記述が多いものの、阿蘇山、浅間山、磐梯山、昭和新山、三原山、徳島の土柱、霧ヶ峰高原のゼブラ山が紹介されている。
山のひみつの紹介を終え、続いて湖のひみつの紹介となるが、最初に紹介される琵琶湖に出てくる比良八荒が恐ろしい。比良八荒とは晴れた日に琵琶湖でいきなり襲い掛かる突風のことだが、昭和16年には11人のボート部員が亡くなっている。その2ヶ月後に1人だけ遺体が発見されるが、ひみつシリーズで死体が描かれたのは本書ぐらいではないだろうか。また、日本一深い湖として紹介された秋田県の田沢湖は、銅が溶けこんでいて魚が住めないことに驚いたものだが、その原因は発電所建設と農業振興のため、別の水系から水を引き入れてしまったためだとは大人になってから知った。こうして湖のひみつでは琵琶湖を中心に、田沢湖、摩周湖、赤麻遊水池、池田湖、諏訪湖、阿寒湖が紹介されている。
海のひみつでは鳴門のうず潮に巻き込まれて大変なことになるが、こうして見てみるとピンチになる度合いの多い作品である。海のひみつといっても、海そのものにあたるのは鳴門のうず潮と有明海ぐらいで、その他は鳥取砂丘や天の橋立、秋田の象潟、陸中海岸、下北半島の仏が浦、和歌山の橋杭岩、宮崎の青島、千葉のびょうぶが浦など、波の力によって生まれた地形が大半である。さらに、島のひみつでは長崎の九十九島、小笠原の西之島新島、太平洋の孀婦岩、九州の屋久島を紹介。島が誕生する様子まで見られるのはタイムマシン機能のおかげである。
そして、山や海などのカテゴリーに属さないものは、日本列島ふしぎめぐりとして一気に紹介。埼玉の吉見百穴や日本各地のストーンサークル、古代の土偶や飛鳥の石舞台など古代遺跡に関するものが大半だが、その他にも八代海の不知火や魚津の蜃気楼などが紹介されている。子供の頃は、大人になったら紹介されている場所を全て見てやろうと思っていたのに、現時点で見ることができたのは、富士山、阿蘇山、琵琶湖、諏訪湖、天の橋立、陸中海岸のみ。狭いように見えて日本は広いのだと実感させられる。なお、まめちしきのところで、髪の毛が伸びるお菊人形が紹介されているが、いきなり心霊現象のようなものが取り上げられているのには違和感を覚える。
新訂版での変更点→残念ながら新訂版は見つからず。この作品の新訂版は、かなり入手困難となっているようです。
現在捜索中
漫画:相田克太、よこたとくお

世界の偉人115人を漫画で紹介したもので、他のひみつシリーズと比べて、かなり分厚い装丁となっている。偉人伝というと一人の人物に対して、かなりのページを割いて、生い立ちなどを紹介していくのが普通だが、本書では1人あたり2〜4ページ程度の紹介となる。前半部分の漫画を担当するのは、天気100のひみつなどでおないじみの相田克太先生。そして、後半部分の漫画を担当するのは、びっくり世界一自然のひみつ以来となるよこたとくお先生となる。1人分の紹介が短く、次から次へと新しい項目で紹介されていることと、前半の漫画を相田克太先生が担当していることもあって、これまでのひみつシリーズの中では、発明・発見のひみつが最も似通った作品だと思われる。
相田克太先生のパートで登場するのは、ハカセと男の子と女の子の3人。モジャモジャ頭のハカセは初めてみるタイプだが、男の子と女の子は相田先生の漫画によく登場してくるキャラである。一番最初の「人の暮らしをかえた発明家」は、発明・発見のひみつとほとんど同じようなつくりで、エジソンやライト兄弟を紹介しているが、自動車を大量生産したフォードや、ロケットの父であるフォン・ブラウンなど、これまで偉人伝で取り上げられることのなかったような人が紹介されているのが珍しい。「未知の世界を探った探険家」ではコロンブスやマゼランが紹介されるが、ここで紹介されている人物の多くが、原住民に襲われるなどして、冒険の途中で死亡していることに驚かされる。南極点到達でアムンゼンに負けたスコットの死は有名な話だが、勝ったアムンゼンも北極海で遭難したことを初めて知った。なお、玄奘の紹介のところで男の子が見ているテレビ番組はドリフターズの「飛べ!孫悟空」である。「世界の歴史で活やくした政治家」はアレクサンダー大王から始まり、ケネディ大統領まで幅広く紹介され、漢の初代皇帝である劉邦や辛亥革命の孫文、中華人民共和国を誕生させた毛沢東まで取り上げている。ナポレオンの紹介では、遠征した際に古代の遺跡を見つけたとあるが、おそらくロゼッタストーンのことだと思われる。
よこたとくお先生のパートで登場するのは、ハカセと男の子のフトシくんと女の子のマリちゃん。男の子の名前はびっくり世界一自然のひみつの男の子と同じ名前だが、見た目はまったくの別人である。ただし、くいしん坊であることは共通している。なお、フトシくんがハカセのハゲ頭をからかうネタは、しつこいぐらい繰り返して使われている。「科学のとびらを開いた学者」はピタゴラス、アリストテレス、アルキメデスなど古代ギリシャの賢人からはじまり、ガリレオやニュートン、アインシュタインまで紹介。それにしても、天然痘を防ぐ種痘法を発見したジェンナーだが、牛痘を子供に植えつけるのはともかく、天然痘の膿まで植えつけるのは、今から思うと怖い実験である。「人の心に光をあたえた宗教家」で登場するのは、シャカ、キリスト、マホメット、ルター、ザビエルの5人だけ。そして、本書で最も多い39人の偉人を紹介しているのが「文化や教育などにつくした人」で、シーボルト、アンデルセン、ゴッホ、コナン・ドイル、ベーブ・ルースなど、小説家から芸術家、スポーツ選手にいたるまで何でもありである。そして、魯迅の紹介のコーナーでは、魯迅がペンネームであることを紹介するため、よこたとくお先生が本のページをめくって登場し、よこたとくおはペンネームで、本名は横田徳男であると自己紹介している。
新訂版での変更点→本作は後に事典シリーズに組み込まれたため、新訂版は発行されませんでした。
漫画:浜田貫太郎

つりに関する様々な知識を教えてくれる一冊だが、ひみつシリーズにおいて、ここまで趣味の分野に徹した作品というのも珍しいのではないだろうか。野球のひみつですら科学的な知識を交えながら紹介していたのに、本書は魚に関する知識に少しだけ触れているとはいえ、基本的には魚を釣り上げるための実践書となっている。そのため、釣りに興味が無かった自分は、ひみつシリーズの中でも、本書は買わずにとばしてしまったという思い出がある。漫画を担当しているのは、動物のひみつ以来、久しぶりの登場となる浜田貫太郎先生。巻末のイラストを見る限りでは、浜田先生自身がつりに興味があるらしく、そこで出番が回ってきたのではないだろうか。
登場するキャラクターは、よしおくんとゲン太という釣りに興味を持った2人の男の子とゲン太の妹のチコちゃん。最初の方はチコちゃんの出番も多かったが、よしおくんとゲン太が本格的に釣りを始めるとチコちゃんの出番はほとんど無くなってしまう。なお、マスコットキャラとしてネコが登場するが、このネコには名前が付いていない。そして、他のひみつシリーズと大きく異なることとして、解説役となる人物がコロコロと変わるという点がある。釣りに興味を持ったゲン太たちに、釣り道具のことを教えてくれたのが、つり名人だったので、この人が解説役になるかと思いきや、釣具店のご主人、おとなりのおじさん、つりの本の精など、次々と解説役が変わっていく。中には何の脈絡も無く、解説役に収まってしまうキャラもいる。そんな多くの解説役の中でも目を引くのが、ゲン太たちの学校のトト山先生である。女性でありながら大のつり好きで、個性の薄い解説役集団の中では目立つキャラとなっている。
まずは釣り道具から覚えてもらおうということで、釣り竿、釣り針、釣り糸、浮きと重り、仕掛けなどが紹介される。やはり釣りを始めるには道具が無ければ始まらないということで、あくまでも実践にこだわった作りであるが、このあたりは釣りに興味が無い人にとってはおもしろみに欠ける。次いで、魚と釣りのエサの関係を分かってもらおうと、どんなエサなら魚がよろこぶかを紹介。そして、魚の目や耳について紹介し、どうすれば魚に警戒されることなく釣り上げることができるかという実践的な部分にまで踏み込んでいく。さらに、後半は「なんでもつり質問箱」のコーナーとなるのだが、他のひみつシリーズの質問箱と比べて、かなりの分量で、かえしのない針でも釣れるのか、糸と糸の結び方とは、どういうリールを使ったら良いのかなどの質問に答えている。その質問箱の後は、「だれでもつれる つり方教室」となり、春のマブナ釣り、夏の終わりのハゼ釣り、冬のワカサギ釣りなど、それぞれどういう点に注意したら良いかを教えてくれる。
また、楽屋落ちというか、メタな描き方が目に付くのが本書の特徴で、30〜31ページを見てみようと解説役のキャラが紹介したり、つりのひみつを手に入れたゲン太が、それを参考にする場面も出てくる。つりのひみつにはいいことが書いてあるなとゲン太たちが感心し、「なんたって、ぼくたちが出ている本だからね」という言葉で、ゲン太自身も何だかわけがわからなくなったりする。また、ページの影から浜田先生までも顔を出してしまうサービスぶりであった。
新訂版での変更点→新訂版は下栃棚正之先生によって、新たに漫画が書き下ろされているが、全く新しい漫画になっているように思えて、よく読むと旧版の漫画をベースにして描かれていることが分かる。最初は釣り竿の代わりに物干し竿を使おうとすることや、虫ピンで釣り針を作ろうとするのも旧版にあったエピソードである。また、たくさんいた解説役はマイケル海山という怪しげな釣り名人キャラに統一されている。さらに、旧版に無かったものとして、ルアーフィッシングによるブラックバス釣りなどが追加されている。
漫画:篠田ひでお、あいかわ一誠、北沢しげる、畠大輔

恐竜のひみつと化石のひみつがあるのに、それを合わせたようなタイトルで登場したのが恐竜化石のひみつ。恐竜や化石が好きな自分が、子供の頃に本書を購入しなかったのは、先に出ていた化石のひみつと混同したせいではないかと思われる。本編の漫画を担当するのは、地球のひみつなどを担当した篠田ひでお氏。恐竜ファンのヒロシ君と同じく恐竜ファンのエリちゃんが、エリちゃんのお兄さんの案内で恐竜展を見学するという内容になっている。マスコットキャラは展示会場で出会った迷い犬のトレイ。基本的には言葉を話さないただの犬だが、最後の質問箱のコーナーでは人の言葉を話している。なお、トレイは会場を掃除しているおばさんが飼っている犬であり、トレイとの出会いで始まった物語はトレイと別れるところで終わっている。
恐竜のことを探るといっても、タイムマシンで古代の世界に行くわけでもなければ、実際に化石を発掘するわけでもない。3人と1匹が恐竜展を見学していくのだが、ポイントとなるところで恐竜の化石発掘に情熱を燃やした人たちのエピソードを描いた劇画が挿入される。この劇画だが、全部で7話もあるので、本編の漫画と同じぐらいの長さとなる。この7つの劇画を担当するのが、あいかわ一誠、北沢しげる、畠大輔の3名の漫画家であるが、劇画のタッチが似ているので、どの劇画を誰が描いたのか分かりにくい。その中で、あいかわ一誠氏は、ひみつシリーズの記念すべき第1作宇宙のひみつ以来の久しぶりの登場となる。判別しにくいものの、イギリスの少女メアリーの化石発見物語は、あいかわ氏の手によるものと思われる。
全部で7話の劇画が挿入されるが、1話目は亡くなった父の後を継いで化石を掘り続け、首長竜や翼竜の化石を発見した少女メアリーの物語。2話目は他人と衝突しながらも角竜モノクロニウスの化石を発掘したコープの物語。なお、コープの発掘を手伝っていたスタンバーグは、化石のひみつでジャガイモを食べながら皮膚のある化石を見つけた一家の父親である。3話目はユタ州の恐竜国立公園誕生のきっかけになったダグラス夫妻の物語。4話目はカモノハシ恐竜のコリトサウルスを発掘したバーナム・ブラウンの物語。5話目はゴビ砂漠で恐竜の卵の化石を見つけたロイ・C・アンドリュースの物語。6話目はブロントサウルス(当時)の足跡の化石を発掘したローラン・バードの物語。7話目は北極圏で苦労しながらイグアノドンの足跡の化石を発掘したハインツ教授グループの物語となっている。
他のひみつシリーズとは異なり、劇画で紹介される物語のパートが長くなるので、盛り込まれている恐竜や化石の情報が物足りなく感じられるのが少し残念なところ。それでも写真入りで紹介されている恐竜の足跡や卵の化石は、なかなかインパクトがあると思う。ここに載っている恐竜の足跡の中で水遊びをしている子供の写真は、本書ではなく別の本で見た記憶があるのだが、残念ながら何の本だったか思い出せない(たぶん、小学館のなぜなにシリーズだったと思う)。なお、本書の監修にあたった国立科学博物館の小畠郁生氏は、恐竜探険隊ボーンフリーの監修にもあたった人で、2010年現在もご存命である。
新訂版での変更点→新訂版は旧版の内容を、そのまま再録した形となっており、パッと見た限りは大きな変更点はみられない。しかし、旧版と新訂版を比較すると、短い間に恐竜に関する情報が色々と変わったことが分かっておもしろい。まずは、漫画の途中に挿入される恐竜のイラストは、ほとんどが新しく描きなおされている。特にイグアノドンは全く別の恐竜といってもいいぐらい姿かたちが変わっている。また、ブロントサウルスという表記は、すべてアパトサウルスに修正されている(1ヶ所だけ修正もれがあるが…)。このように恐竜の姿や名称が、学術的な見地から修正が加えられているケースが多い。なお、恐竜なんでも質問箱の「日本にも恐竜がいたの?」の2ページだけは、新たに漫画が書き下ろされている。これは昭和57年に小学1年生の早田君が恐竜の歯の化石を見つけたエピソードを入れたかったからだと思われる。また、欄外のまめちしきも、旧版では翼長16mの翼竜の化石が最近発見されたとなっていたのが、新訂版では1972年に翼長16mのケツァルコアトルスが発見されたとなっている。その他、地球の誕生が旧版では45億年前だったのが新訂版では46億年前に、は虫類が栄えたのは旧版では2億5000万年前だったのが新訂版では2億8000万年前になるなど、まめちしきに書かれている年代の記述は何ヶ所か修正が見られる。気になったのは、旧版で「化石発掘家のマーシュは、とてもしんちょうな性格でめぐまれた一生を過ごした」となっていたのが、新訂版では「化石発掘家のマーシュは、とてもしんちょうな性格で、資産家の親戚もいたため、めぐまれた一生を過ごした」となっているが、資産家の親戚がいたという情報を、どうしても入れたかったのだろうか。
監修:白川保友 漫画:浅野利治

表紙に新訂版と書かれていますが、これは野球のひみつと同様に旧版のひみつシリーズが発行されている頃に出された新訂版。1982年に東北・上越新幹線が開通し、1987年に国鉄がJRに分割民営化したことにより、他のひみつシリーズより早く、内容を少しだけ修正した新訂版を出す必要に迫られたものと思われます。自分は子供の頃に最初の旧版を持っていたので、記憶にある旧版と比較できますが、書かれている内容はだいたい同じです。最初の旧版から明らかに変わっているのは東北・上越新幹線に関する内容が記載されていること。カラーページの「これが日本の鉄道だ」のコーナーでも、最初のページが東北新幹線の写真から始まっています。また、前半は「新幹線28のひみつ」になりますが、ここでも東北・上越新幹線に関する内容が追加されています。なお、東北・上越新幹線に関する記述を増やした変わりに、削除されたページもあると思いますが、何が削除されたのか思い出せません。
作者は日本のひみつ体験から2度目の登場となる浅野利治先生。男の子のテツオと女の子のミチ子が博士から鉄道について教わるという内容。テツオくんはオーバーオールを着た太めのメガネをかけた少年ですが、子供の頃はテツオくんが、あまり好きではありませんでした。交通博物館の電車が動きそうになってパニックになったり、架線に触わろうとして感電しそうになったり、見ていてハラハラするキャラだったかも知れません。なお、テツオくんのフルネームはテツノテツオで、ミチ子からはテッちんと呼ばれている。マスコットキャラはカラス(九官鳥じゃないよね)のキュータ。人の言葉を話せるだけでなく新幹線も運転できる、すごいカラスです。
物語の前半は「新幹線28のひみつ」となるが、新幹線の前の部分には連結器が入っていること、車両前部のスカートは線路上の障害物を取り除くためにあること、そして線路や架線に悪いところがないか調べる黄色い新幹線があることは、本書を読んで得た知識。なお、黄色い新幹線は化石採集をしている時に山の上から一度だけ見たことがあります。化石のひみつで興味を持った化石採集の最中に、電車・機関車のひみつで知った黄色い新幹線を見るという感動体験でした。「新幹線28のひみつ」には新訂版になって、東北・上越新幹線のひみつが追加されているが、東北・新幹線からは100円でどこへでも電話がかけられ、東海道・山陽新幹線は交換手を経由して沿線の主要25都市にしかかけられないとある。現在は違うと思われるが、80年代後半でも電話交換手が機能していたことに驚かされる。
「電車のひみつ」のコーナーでは直流や交流に関する説明に随分と割かれているが、苦手な分野だったこともあり、子供の頃は今ひとつ理解できなかった。ただし、直流から交流に変わる境目の部分は電気が流れておらず、電車が惰性で走りすぎることは理解することができ、常磐線に乗っていて取手〜藤城間で車内の電気が消えた時に本書のことを思い出しました。「機関車のひみつ」のコーナーでは、蒸気機関車、ディーゼル機関車、電気機関車について紹介されているが、電機機関車が圧倒的なパワーを誇ることだけは印象に残っています。
さらにレールの幅や形、連結器などについて紹介した「鉄道なんでもコーナー」だが、電車のドアが開いた状態で走り出すことはないが、数センチのすき間だと走り出すことがあるというのは、日常に関連した知識なので、大人になってからも忘れることはなかった。そして、最後は「ブルートレインのひみつ」で締め括られている。最初の旧版が発行された当時はブルートレインがブームになっていたことから、締め括りとして持ってこられたのだろうか。日本の交通網が整備されて、ブルートレインは衰退の一途にあるが、本書で紹介されている個室寝台車などを見ると、いつまでも残してほしいという思いにかられたりする。
新訂版での変更点→80年代に出た新訂版とは別に、他のひみつシリーズと同様に90年代に入ってからも新訂版が出たようですが、そちらの方は見つからず。そのようなものが本当に存在するのか、実際に見てみないと確証がつかめません。
漫画:飯塚よし照、山田栄四、吉田忠

本書は、正月や節分などの「年中行事のひみつ」、成人の日や建国記念の日などの「国民の祝日のひみつ」、バレンタイン・デーやエイプリル・フールといった「記念日・週間などのひみつ」の3つのコーナーで構成されている。本書のメインとなる「年中行事のひみつ」を担当するのは、お金と切手のひみつで切手のパートを担当した飯塚よし照氏。男の子のホンちゃんと女の子のワカちゃんのホンワカコンビが1月から12月までの年中行事を紹介する。2人のほかにはホンちゃんの両親とおじいちゃん、ワカちゃんの両親とおばあちゃんが登場する。年の功からおじいちゃんやおばあちゃんが解説役に回ることが多いものの、お父さんやお母さんも、かなりの物知りで、七草やどんど焼きなどの年中行事を説明してくれる。それにしても、ワカちゃんが七夕のお願いに「ホンちゃんのおよめさんになれますように」と書くなど、ホンワカコンビは、なかなかの熱々ぶりである。また、1月から12月までのカレンダーが載っていて、自分の誕生日が何の日か分かるようになっている(2月7日は一ノ谷の戦い、10月29日は井伊直弼の誕生日など)。ちなみに自分の誕生日は国土建設週間である。正月から始まって、大みそかで終わる年中行事だが、そのバランスには偏りがあるようで、1月などは年中行事が多いものの、6月と8月と10月はカレンダーだけで、マンガで紹介されている年中行事は一つも無い。本書を読んで初めて知った年中行事といえば、やぶ入り、やいかがし、針くよう、花祭といったところだろうか。大人になってから読み返してみると、まめちしきに書かれている、睦月、如月、弥生などの由来がおもしろい。
「国民の祝日のひみつ」のマンガを担当するのは山田栄四氏。ひみつシリーズ初登場の漫画家だが、後に記号・単位のひみつを受け持つことになる。登場するのは男の子のケンちゃんとお父さん、お母さん、おじいちゃんの4名。国民の祝日の数が限られていることから、3つのコーナーの中では最も短い。最近では祝日を月曜にずらすため、成人の日、敬老の日、体育の日は決まった日ではなくなってしまったが、本書が発行された当時は、成人の日は1月15日、敬老の日は9月15日、体育の日は10月10日と決まっていた。また、現在のみどりの日が当時は天皇誕生日で、7月の海の日は無かったため、紹介されている国民の祝日は全部で12個だけ。なお、ケンちゃんのおじいちゃんは昭和天皇と同じ誕生日である。
最後の「記念日・週間などのひみつ」を受け持つのは吉田忠氏。野球のひみつでプロ野球珍記録を担当した吉田氏だが、コロコロコミックで藤子不二雄物語ハムサラダくんを描いていた作者としての印象が強い。このマンガの主人公と思われるのはヒロくんという男の子だが、ヒロくんの弟や妹と思われるキャラも出てきて、どうも家族構成が分かりにくい。そんな一家の疑問に答えるため、頭でっかちのハカセが登場する。ヨシダ氏のマンガの特徴として、ギャグの要素がかなり強く、そのためヒロくんのお母さんなどは少し毒の強いキャラとなっている。それにしても、テレビ放送記念日や電気記念日、メートル法公布記念日など、記念日は国民の休日と比べて影の薄いものが多い気がする。なお、母の日は1907年にアンナ・ジャービスという少女が亡き母を偲んで白いカーネーションを捧げたのが始まりとあるが、アンナは1864年生まれなので、1907年の時点で43歳である。43歳の女性を少女というのは、さすがにどうかと思う。そして、完全な余談ではあるが、年中行事・記念日365日のひみつが、自分が子供の頃に買った、最後のひみつシリーズとなっている。
新訂版での変更点→基本的に旧版の内容を、そのまま載せているが、何ヶ所か変更点が見受けられる。まず、「年中行事のひみつ」のパートにある365日のカレンダーでは、旧版の4月29日は天皇誕生日だったのが、新訂版ではみどりの日、5月4日の日本の女性隊がマナスル登頂成功が国民の休日になるなどの変更があり、日本海中部地震や大鳴門橋完成、湾岸戦争開始、ベルリンの壁崩壊なども加わっている。おもしろいところでは、新訂版の7月11日はアポロ11号月面着陸となっているが、これほどの大きな出来事を旧版では入れ忘れたと思われる。「国民の祝日のひみつ」のパートでも、4月29日が天皇誕生日からみどりの日になり、12月23日が天皇誕生日となったことで、それぞれ新たにマンガが書き下ろされている。ちなみに旧版の天皇誕生日はおじいちゃんの誕生日と重なっていたが、12月23日はお父さんの誕生日と重なっている。さらに、「記念日・週間などのひみつ」のパートでは、毎月7日の「健康の日」について書いた1ページ分を丸ごと削除。10月14日の鉄道記念日のページでは新幹線が新しい写真に変わっている。
漫画:あいかわ一誠 ![]()

本作の漫画を担当するのは、ひみつシリーズ1作目の宇宙のひみつを描いたあいかわ一誠先生。恐竜化石のひみつでも、あいかわ先生は作中の劇画を担当していたが、本編の漫画を描くのは1作目以来なので久しぶり。画風が宇宙のひみつの頃と比べると、少し変わってしまったのと、登場人物が星一くんやジュリより幼いこともあって、あいかわ先生が久しぶりにひみつシリーズの漫画を描いたことに長いこと気がつかずにいた。なお、本書を監修している吉村作治先生は、ピラミッドの研究などで頻繁にテレビにも出るようになり有名になってしまったが、旧版が出た頃は名前を知られておらず、世間に認知されるようになったのは新訂版が出た頃だと記憶している。余談ではあるが、古代遺跡のひみつ以降の作品は子供の頃に読んだことが無く、大人になってから読んだものとなる。
登場人物はなぞときが好きな少年アキラくんと、遺跡ファンの少女マリちゃん。年齢などは書かれていないが、見た目からすると小学校4年生ぐらいだろうか。解説役となるのが発明家で冒険家の博士だが、博士とあるだけで名前は無い。マスコットキャラとなるのがアキラくんのペットであるカラスのクックで、靴は履いているものの人の言葉は話さない。この3人と1羽が博士の発明した飛行船マゼラン号に乗って世界の古代遺跡巡りの旅に出るのである。とにかくアキラくんが元気あふれる少年で、ピラミッドを駆け上ったり世界中の遺跡を走り回っていたという印象が強い。
最初に冒険することになったのがエジプトのピラミッドだが、吉村作治氏が監修していることもあってか、他の古代遺跡よりも多くのページが割かれている。ピラミッドの7つのひみつと銘打って、ギザの3大ピラミッドだけでなく、ジョセル王の階段ピラミッドなども紹介している。ピラミッド建造の様子などは劇画タッチで描かれているが、恐竜化石のひみつで劇画を担当しただけあって、あいかわ先生一人で漫画も劇画も描いてしまうのはさすがである。なお、クフ王のピラミッドにアル・マムーンが掘ったトンネルがあるのは知っていたが、アル・マムーンを近年の人かと思っていたら、トンネルを掘ったのは818年(日本は平安時代)で、かなり昔の人物だということを初めて知った。また、古代遺跡と全く関係ないがアキラくんが乗っていた自転車を見て、小学生の頃に乗っていた自転車には走行計が付いていたことを思い出した。
エジプトを離れた一行は大西洋を渡って南米のマヤ文明やインカ帝国を巡ることになる。マヤ文明のいけにえの泉に恐怖するアキラくんとマリちゃんだが、マヤ文明に限らず古代遺跡を巡るうちに、二人はいけにえを始めとする血塗られた歴史に度々驚かされることになる。なお、アキラくんが最も興味を示したのがナスカの地上絵で、地上絵は宇宙人への信号ではないかと熱く語りだしたかと思うと、マゼラン号を急上昇させて危うく壊しそうになるなど、もう少しで同じ学研でもムーの領域にまで踏み出すところであった。
南米を離れて太平洋を横断するマゼラン号だが、アキラくんがナスカで無茶をしたため調子がおかしくなり、イースター島に不時着。ここでモアイ像の謎を探ってから、太平洋を渡りきってカンボジアのアンコールを冒険。さらに、中国の万里の長城は2ページだけで済ませて、中国とモンゴルの国境付近にある灯台砂漠ミナレットへと向かう。このミナレットは罪人を突き落とすために作られたのではという説もあり、それを聞いたアキラくんは塔から落とされる悪夢を見ることになる。その後、インダス川流域のモヘンジョ・ダロで雪と間違えて塩をなめるなど世界各地の遺跡で散々な目に遭うアキラくんだが、こうしてアジアの古代遺跡を後にしてヨーロッパへと向かうのである。
ギリシャに着いたマゼラン号は怪物ミノタウロスの伝説が残るクノッソス宮殿を探索した後、少し北上してベスビオ火山で滅んだイタリアのポンペイに到着。ポンペイでは火山の爆発で死んだ人を石膏で形を残した写真も紹介されている。最後にフランスのカルナックの列石とイギリスのストーンヘンジを調べて冒険は終了するが、ちゃんと地球を一周してきれいに冒険を終わらせている(出発地点を日本だとすると効率の悪い回り方だが…)。
新訂版での変更点→旧版から新訂版までの期間が10年ぐらいであることから、内容に大きな変化は見られない。そのため変更点は間違い探しのようになるが、最も目立つ違いはイギリスのストーンヘンジで、旧版は冬至の日の出、春分と秋分の日の出、夏至の日の出と3つの太陽が並んで描かれていたのが、新訂版では夏至の日の出の太陽だけになっている。また、アンコールの遺跡にある日本人の落書きについては旧版では350年前だったのが、新訂版では360年前になっている(旧版から新訂版まで10年経ったので)。旧版の間違いを訂正したものでは、旧版のまめちしきでナイル川の長さは669kmだったのを新訂版では6690kmに訂正。ミノタウロスからテセウスを助けた王女が旧版ではアドリアドネだったのが新訂版ではアリアドネに直されている。ミナレットのカリヤン塔の場所は旧版ではソ連のウズベク共和国だったのが、新訂版ではソ連が無くなり、秋田県大湯町のストーンサークルの場所が鹿角市大湯になったのは国名や地名の変更によるものである。ちなみに吉村作治氏の肩書きは旧版では早稲田大学文学部講師だったのが、新訂版では早稲田大学助教授となっている。
漫画:楠 高治 ![]()

ここで紹介できるのは87年頃に発行された旧版の装丁のまま出された新訂版。野球のひみつや電車・機関車のひみつのように、短い間に大きく変化してしまうものは、1992年の正式な新訂版を待たずして、旧版の装丁のまま新訂版が出されたようである。旧版の自動車のひみつが発行されたのは1981年なので、仮の新訂版は6年後に発行されたことになる。漫画を担当するのは、ひみつシリーズ初登場となる楠高治先生だが、後期のひみつシリーズでは多くの作品を担当し、ひみつシリーズを代表する漫画家の一人となる。登場人物は丸顔で丸眼鏡が特徴のゴローくんと、外国の女の子っぽいナンシーちゃん。二人の年齢は明記されていないものの、免許が取れるまで10年待つとあるので8歳ということだろうか(もう少し年上に見えるが)。解説役となるのは波平のように1本だけ頭の上から毛が生えているクルマ博士で、カーキチ研究所(このネーミングはすさまじい)で車の研究に励んでいる。このクルマ博士の案内で歴史資料館に向かったゴローくんとナンシーちゃんが車のことを学んでいく。
冒頭はF1やパリ・ダカール・ラリーがカラー写真で紹介されているが、1987年の情報まで載っているので、このカラーページの部分は新訂版を出すにあたって旧版の頃から大きく刷新したものと思われる。カラーページが終わると漫画となり、ゴローくんとナンシーちゃんがカーキチ研究所を訪ねるところから始まるが、出発するにあたってピクニック気分で浮かれているゴローくんがクルマ博士から注意される。これは偶然にも前作の古代遺跡のひみつと全く同じ始まり方である。歴史資料館に行ってからは、車の歴史の紹介ということで、風力自動車、蒸気自動車、ダイムラー・ベンツのガソリン自動車から始まり、ヘンリー・フォードが自動車を大量生産するまでが紹介される。このあたりはオーソドックスなひみつシリーズの構成で、子供にとって興味深い内容だろう。
ここから先が自動車のひみつの変わっているところで、まず観音開きで自動車の内部を紹介するページに驚かされる。これまでもカラーページが挿入されることはあったが、ここまで装丁に凝った作品は初めてである。そこから自動車の動くひみつが紹介されていくのだが、ピストン、エンジン、ラジエーター、トランスミッション・ディファレンシャル装置など、かなり難しい説明が長々と続く。こうした自動車の仕組みが大好きな子供は充分に楽しめるかも知れないが、そうでない子にとってはチンプンカンプンである。楠先生は難しい仕組みを分かりやすく紹介しているが、科学的なことと違い、バッテリーや点火プラグなど自動車の仕組みは分かりやすく説明してもらっても難しい。
楽しいドライブのコーナーもひみつシリーズとしては異色の内容で、実際に車を動かす際に注意すべきことが、クルマ博士のドライブに合わせて紹介される。車を動かす前に、タイヤやエンジンオイルを点検したり、乗ってからミラーの位置を確認するなど、自動車教習所で教わるような内容である。冷凍車やキャンピングカーなど変わった車も紹介されているが、キャンピングカーの紹介でクルマ博士の友人であるユタカ博士と二人の孫娘が唐突に登場する。ユタカ博士と孫娘はここから話にからんでくるかと思いきや、登場してから3ページで本編の漫画は終了となる。
本編の漫画が終わってから、少し長めの自動車何でも質問コーナーが設けられており、クルマ博士が自動車に関する疑問に答えてくれる。質問の内容は四輪駆動とは何か、エンジンブレーキとは何かといったものだが、クラシックカーを見られる施設として日本自動車博物館が紹介されている。交通手段や開館時間、電話番号など随分と詳しく紹介されているが、日本自動車博物館は1995年に富山から石川に移転してしまったので、ここで載っている情報は現在では役に立たない。最後に未来の自動車として電気自動車が紹介されるが、電気自動車の技術は進歩しているので、本書で思い描いた未来が着実に近づいているような気がする。ただし、クルマ博士が研究していた超小型原子力ボタンで思い通りに動く車は、一度の自動車事故で核爆発が起きかねないことを考えたら実現不可能だと思われる。ちなみに巻末のコーナーでは市販されている日本の自動車を全て紹介するとともに、国内メーカーの最新ニュースなどを取り上げている。1987年当時の最新ニュースはトヨタの総生産台数が5000万台を突破したことなどで、この巻末のコーナーのイラストはトンチンカンの科学教室でおなじみの渡辺省三先生である。
新訂版での変更点→自動車のひみつも装丁が新しくなった新訂版が入手困難な一冊。最初に出された旧版や正式な新訂版を入手する機会があれば、今回読んだ仮の新訂版と見比べてみたいと思います。
漫画:相田克太、関口たか広、横田とくお ![]()

ここでは新訂版のまんがことわざ事典を取り上げますが、旧版を読んだことが無いので新訂版がどれだけ旧版から変わっているかは分かりません。ただし、漫画の執筆陣から判断する限りでは大きな変更は無いように思えるのですが…。その執筆陣は相田克太氏、関口たか広氏、横田とくお氏の3名。この3氏がバランス良く漫画を描いているわけではなく、横田氏、相田氏、関口氏の順番で漫画を描いており、表紙や巻頭の漫画を担当している横田先生が全体の半分ぐらい漫画を描いており、残りの半分も相田先生の方が関口先生より占める割合が大きい。漫画の構成としては一つのことわざを1ページごとに紹介。5〜7コマの漫画が描かれ、最後に関連することわざがイラスト付きで紹介される。紹介されることわざは五十音順となっており、欄外のまめちしきも漫画では紹介しきれなかったことわざを五十音順で紹介している。また、他のページで似た意味のことわざが紹介されている場合は、指のマークとともに載っているページ数が案内されている。
本作のメイン漫画家とも言える横田とくお先生は、びっくり世界一自然のひみつでもおなじみの先生。びっくり世界一自然のひみつの主人公もフトシくんだったが、本作でもフトシくんという男の子が登場する。ただし、びっくり世界一自然のひみつのフトシくんとは別人で、本作の作中でも勉強ができなかったり、ガキ大将だったり色んなフトシくんが登場している。基本的には子供たちの行動に対して、大人が「それは○○だね」とことわざの解説をするといったパターンが多い。それほど毒の強い漫画は無く、ほのぼのとした内容で、野球チームの登場が多いのが特徴である(試合に勝利して、勝って兜の緒をしめよ、三振して猿も木から落ちるなど)。
相田克太先生は天気100のひみつをはじめ、ひみつシリーズの常連であるが、登場している女の子が動物植物 名前のひみつや星と星座のひみつに登場する女の子と変わっていないので、妙な懐かしさを覚えてしまった。画風は変わっていないものの、「すぎたるはおよばざるがごとし」で栄養をもらいすぎて鼻血噴出している木や、「とらの威をかるきつね」に登場したすさまじい番長のイメージがあって、強烈な画風に感じる。実際、爆発したりケガをしたりする描写が多く、ほのぼのとした横田先生と関口先生の漫画にはさまれて異彩を放っている。それと擬音や書き文字のうまさは相田先生ならではで、ふきだしに入らないウームやホーントという文字から伝わってくるものがある。
ページ数は少ないもののトリをかざる関口たか広先生はひみつシリーズ初登場で、ひみつシリーズに関しては以降登場することがない(よくわかるシリーズなどは担当)。男の子の行動に対してことわざを用いられるケースが多く、男の子は似たような顔をしていても、のぶお、ケン太、タケシなど名前はまちまちである。特徴として男の子がお父さんにしかられるというパターンが多く見受けられ、今では珍しい昭和の父親を垣間見ることができる。また、お父さんや野球の監督などは鼻の下にちょびヒゲが描かれることが多い。余談ではあるが「まかぬ種は生えぬ」のことわざを見て、小学校の授業でことわざカルタの絵札を作った際に、地面を表す横棒を一本だけ描いて「まかぬ種は生えぬ」とごまかしたことを30年ぶりに思い出した。
新訂版での変更点→新訂版しか読んでいないので旧版と比較することができません。新訂版を見た限りでは、旧版の内容から大きな変更は無いように思えるのですが…。なお、本作は事典シリーズに回されることなく、最後までひみつシリーズの扱いだったようです。
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中
現在捜索中